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夕焼けの窓辺
【その他 官能小説】

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第4話-14

頬を膨らませて、怒っている彼女の顔がまた可愛くて、嗜虐的な気持ちが生まれる。
「英里に、そう、言われると、ますます、虐めたくなるなぁ…俺…」
下から見上げる彼女の乱れ具合が新鮮で、気分がどんどん昂ぶっていくのがわかる。
締め付けられたままで、彼もだんだん射精感が高まってきたのか、途切れ途切れに言葉を発する。
「へっ、変態教師…っ!」
圭輔は英里の腰を掴んで、大きく腰を上下させる。
彼女がちょうど腰を落とす瞬間を見計らって、突き上げる事で、彼女の中により深く彼の肉棒が突き刺さる。
ごつっと、子宮の奥の方まで亀頭がぶつかる衝撃が英里の体に駆け巡る。
「あっ、ああぁぁ…っ!」
体を大きく反らせて、英里は再び絶頂を迎える。
自分も快感に流されながらも、そんな彼女の姿がとても美しいと圭輔は感じる。
力を失ったように、ぐったりと圭輔の上に倒れこむ英里の体を抱き締めた。
また荒く息をしている英里の胸が、圭輔の体の上で押し潰されて、小刻みに震える。
自分に体を預けて、しなだれかかってくる彼女の質量が愛おしい。
目を閉じたまま、英里は荒い呼吸を繰り返している。ようやくうっすらと目を開くと、
「…嘘、つき、私が、したいように、して、いいって、言ったクセに…」
結局、彼のペースでまた絶頂にまで導かれてしまった。
英里は吐息を漏らしながら、恨みがましく圭輔を見つめる。
「ごめん、つい…」
口ではそう言いながらも全然悪びれた素振りなど見せず、圭輔は英里の頭を撫でながら、目蓋に優しくキスをする。
「ん…」
英里は少し不機嫌そうに声をあげるが、本当はさして腹なんて立てていない。
それを、圭輔もよくわかっている。
動悸が治まるまで暫く抱き合っていると、圭輔の体の上に乗っている英里は、つんと彼の鼻を摘んだり、頬を指で突ついたりした。
初めは何も言わずに彼女の行動を黙認していた彼も、頬を軽くつねられたり耳を引っ張られたりしだして、思わず声を発する。
「何だよ…」
「別に。こうやって、圭輔さんの顔にあんまり触れた事ないなぁって思って」
そう言いながら、楽しそうに、英里は彼の頬を引っ張ったりしている。
片方の口元を引っ張られて、何だかしまりのない顔になってしまっている彼を見て、英里は微笑む。
「ふふっ、これじゃ男前も台無しですね」
「…やったな」
圭輔は体を反転させて、再び英里を下に組み敷く。
「きゃあっ」
突然鼻先を舐められて、英里はくすぐったそうに身を捩る。
「お返し」
「く、くすぐったいです、やめて下さい…!」
笑い声をあげながら、英里は圭輔の唇から逃れようとする。
そうしているうちに、突然彼の内にある疑問が過る。
「…そういえばさ」
「?」
「そもそも、何をそんなに怒ってたんだよ?」
「え…?い、いいじゃないですか、もう…」
英里はばつの悪そうな顔をして、彼の視線を避けるように顔を背ける。
「良くない」
じーっと、圭輔が上から英里を見つめてくる。
その視線の圧力に堪えきれず、英里は小声でぶつぶつと呟く。
「…だって…先生が、たくさん女の子からチョコレート貰ってるの見て…悔しくなったんだもん。…せっかくチョコ作ったのに、渡せなかったし」
思いがけない英里の言葉に、圭輔の胸の奥が熱くなる。
こんな風に妬いてくれていた事は勿論、彼女が手作りで用意してくれていたという事実を知って嬉しくなる。上擦りそうになる声を、感情を見透かされないように必死に堪えて、
「…作ってくれてたんだ?」
はっ、と英里は口元を押さえる。
そこまで言うつもりはなかったのに、うっかり口を滑らせてしまった。
もう今更だと彼女自身思いつつも、自分に似合わない事をしてしまった事を彼に知られて恥ずかしかったのか、咄嗟に否定してしまう。
「つ、作るわけないじゃないですか」
「へー、そうなんだ。ふーん?」
…口元は笑っているが、目が笑っていない。
視線を外そうとしようとしても、外せない。
そんな英里に、圭輔は先程彼女が彼にしたように、頬を軽く引っ張る。
「い、痛い、言います!作ったけど、自分で食べました!!」
「…何で?」
「初めて作って、まずかったし…」
そこまで落ち込むほどの出来だったのかどうか彼には推し量れないが、急にしゅんとしてしまった英里が可愛くて、また愛しさが募る。
「残念、英里の初めて、もらいたかったのに…。今度、一緒に作ろうか?」
「え〜?いいです、手際悪いし、一緒になんて恥ずかしい…」
「教えてやるから、遠慮すんなって」
先程までとはうってかわって、彼は無邪気に目を輝かせている。
今や自分の趣味になりつつある菓子作りを彼女と一緒にできるなんて想像するだけで楽しそうで仕方ないのだった。
英里は、その期待に満ち満ちた視線が受け止めきれず、ぷいっと、照れ隠しに目を逸らす。
「いいですってば。私は圭輔さんの力を借りないで上達したいんです」
「っとに、頑固なんだから…」
圭輔は少し…いや、かなり残念そうな声を出す。
すっかり不貞腐れて、腹いせと言わんばかりに英里の頬を今度は何度もつんつんと突く。
「もう、やめて下さい!」
2人でそうやってじゃれあっているうちに、ふと視線が絡み合うと、どちらともなく唇を求めた。
「はぁ…」
唇を離した瞬間、英里の上げた甘い声が、また圭輔の情欲に火をつける。
ふと、太腿に触れた彼の肉棒の堅さに気付き、英里は躊躇いながらも彼に告げる。
「あの…私、まだ大丈夫ですから…」
「え…?」
英里は、手探りで彼の肉棒に優しく手を添える。
彼の鼓動が指先から伝わり、また彼女の胸の奥が騒ぎ出す。
直に触れている英里の指の感触に、圭輔の喉仏が上下する。
英里はその様子を愛おしそうに眺めながら、
「私は、圭輔さんのものですから…満足するまで、抱いて下さい。…私も、抱いて欲しい…」


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