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お日様ジャッジ
【その他 官能小説】

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「な、な、なあ?!」

 陽太は腰砕けになり、へなへなと椅子に座り込む。

 日本語を喋ろうよ、弟よ。

「今まで陽太が美夜にキスした分……貰ったから」

 僕は陽太の耳元でそう言って立ち上がった。
 ついでに言うと、僕の恋心への決別と、美夜を傷つけた事に対する復讐もかねている。

「美夜、行こうか」

「うん♪」

 背中に張り付いていた美夜は僕の横に移動して腕を抱えた。
 見上げる瞳には悪戯っぽい色がうかがえる。

「何?」

「んふ♪どうだった?陽ちゃんとのキスは〜?」

「……大した事なかったな……もっと感慨深いかと思ってたんだけど」

 僕の答えに美夜はきゃらきゃら笑った。

「口直ししたい」

 美夜とのキスの口実を作って顔を寄せると、彼女はついっと背伸びして軽くキスをくれる。

 空はオレンジと紫が混ざった、夕焼けが夜の色に染まりかけている色。

 僕を包む美夜のようだと思った。


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