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もうひとつの心臓
【大人 恋愛小説】

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20 志保-1

 ここ数日、体調が優れない。食欲が無い。
 特に食べたい物も無く、仕方がないので飲み物と、ゼリーを食べてお腹を満たす。
 今日も昼休みに「食堂にはいかない?」と先輩に誘われたが断った。
 少し外の空気が吸いたくなって、外に出てみた。植樹だとしても緑は緑。木の下にいると少し気分がいい。

 自分を心配してくれている鈴宮君に、とても酷い事を言ってしまったと後悔している。
 実際は誰かに相談すべき事態だと認識している。
 だが、明良と私の特殊な結びつきを理解してくれる人は殆どいないであろうと諦めているし、私は今のいびつな関係であっても明良と一緒にいる事を望んでいる。
 あの翌日、通し勤務を終えた鈴宮君は、午前中には帰って行ったが、いつもと同じように接してくれた。その後も、だ。
 優しいな、と思った。
 
 今まで明良以外の男の人と関わった事が無い訳ではないが、鈴宮君は私の中に入り込もうとしている事が何となく分かる。
 今までは大抵、「志保ちゃんには宮川君がいるから」と1歩ならず2歩引いて接してくる男性が多かった。
 中学の頃だったか、私には明良と言う彼氏がいる事を知っていて2度も告白をしてくれた男性がいた。
 明良に知られてボコボコにされた。それ以来彼が私に近づく事はなかった。
 それ以外で、私と明良の関係に、私の心の中に入り込もうとするのは鈴宮君だけだ。
 それを今、悪く思わない自分がいる。気に留めてくれている事を嬉しく思う自分がいる。




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