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ゼビア・ズ・サイドストーリー
【ファンタジー 官能小説】

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Re:〜後編〜-1

 デレクシスからサガンの本を貰ってから3週間……キャラは本を読破し、召喚師としてレベルアップした。
 ……が、今のところ魔獣と契約する気は無いようだ。

「必要性を感じないし、過ぎる力は身を滅ぼす」

 というのがキャラの意見。
 それについてはアースも同感だし、別に魔獣が居なくてもキャラは充分強い。

 そんなワケで、専業主婦など向かない性格のキャラはゼビア騎士団に籍を置く事になった。

 騎士団に入団するには、まず入団試験を受け、見習い期間を得てから更に試験を受けて正騎士になる。
 しかし、キャラはファン国王の護衛だったし実力は誰もが知っている……と、いうことで試験はパス。
 配属は妃であるイズミ専属の近衛騎士だ。

「近衛〜?」

 キャラの配属にアースは不貞腐れた表情になる。
 出来ればアース隊に配属させていつも一緒に居たかった。

「お主らを一緒にしたら仕事にならんだろうが」

「かと言って姫身分を他の隊に配属させるワケにゃいかねっからな」

 団長スオウと国王ドグザールの言い分はもっともなので、アースは唸りながらも引き下がる。

「よろしくね、キアルリア」

「お任せを、イズミ妃」

 気取って礼をしたキャラにイズミはクスクス笑う。
 ゼビアに嫁いで間もないイズミにとってこの配属はとても心強い。
 ドグザールの采配に感謝したイズミは、今夜はたっぷりとお礼をしてあげようと考えるのであった。


 それから更に1週間たったある日、隣国セブから遣いがやってきた。

「セブが遣いを出すなど珍しい……何事か?」

 外交用の仮面を被ったドグザールは王の椅子に肘を付いて問いかける。
 謁見の間で片膝をつき、頭をさげていた遣いの男は顔をあげた。
 その顔を見た瞬間、横に控えていたアースと、反対側に控えていたイズミの背後でキャラが微妙に視線をさ迷わせる。

「直の謁見感謝致します、ドグザール王。私はセブ警備隊長、モーガン」

 そう、遣いに来た男は闇市で出会ったモーガンだった。

「今回はゼビア騎士団の力をお貸し頂きたくて参りました」

「それ相応の理由があるのだろうな?」

 はいそうですか、とホイホイ貸せるものじゃない。

「実は以前そちらの……アース殿が壊滅させたスネークの組織が復活致しまして……」

「ああ、噂は聞いてる……本当だったか」

 そういう噂がある、とアースから報告を受けている。
 勿論、捕まったうえに暴れた、などとは言ってない。


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