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変態少年と、天然お嬢様の物語
【学園物 恋愛小説】

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私と彼が付き合うことになったきっかけ-3

「来るのが遅くなっちゃって…ごめんな」

「ううん、十分だよ。だってまだ触られるだけですんだもん…」

私がそういうと彼はホッとしたような表情をした。
そして、この後問題発言をする。

「そうか、よかった。お前の初めては俺のものになるはずだからな。うん」

私は思わず固まってしまった。そして意味を理解するまで20秒掛かった。
「初めて」…?
意味を理解した瞬間、顔が火照り始めた。きっと真っ赤になっているだろう。

「…あ、あのそれって…えっと…」

「ん?あっれ〜?顔真っ赤だよ?一体何を想像したのかな〜?」

「ぬぁっ!?君が変な事言うからでしょ!?」

私が慌ててそういうと、彼は私の耳元で「変態」と囁いた。

「き、君に言われたくない!」

「なんだよ〜…なんなら今ここでする?ちょうどいい格好してるし」

「なっ!?ち、近寄るな!来るな!触るなぁぁぁぁぁぁ!」

グイッと間合いを一気に詰めてくる彼から、私は慌てて離れた。

「冗談だよ、冗談。お前は俺の大切な人なんだから…お前が本気で嫌がるようなことはなしないよ」

いつも胸を触ってくるくせに何を言っているのだろうか、この少年は。
って…ん?「俺の大切な人」…?

「麗音…今、なんて…?」

「ん?…だから、お前が本気で嫌がるようなことはしないって…」

「その前だよ!」

「俺の大切な人?」

「それって…どういう意味?」

私が意味を尋ねると、彼は少し黙った後「やっぱ言わないと伝わらないか〜…」と呟いてこういった。

「鈍感だなぁ…真菜は。そのまんまの意味だよ。お前は俺にとって、世界で一番大切な人なの」

「世界で一番…」

「あ〜…えっと、つまりだなぁ…俺はお前のことが…」

一呼吸間を空けて、彼は「好きだ」と言った。いつものようなふざけている雰囲気はなく…真剣そのものだった。
なんだか知らない人と話しているみたいで胸が高鳴った。

「…俺はちゃんと伝えたからな?お前の気持ちも聞かせろよ」

「え?」

「お前は俺のこと、どう思ってる?嫌いなら嫌いでフッてくれてもいい。
 けどちゃんと正直に答えてくれ。俺のこと…好き?」

じっと真剣なまなざしで私を見て、彼が尋ねる。私も少し間を空けた後、頷いた。
それを見た彼は嬉しそうな顔をした後、こういった。

「頷かれてもわかんないな〜。ちゃんと口で言ってくれないと」

分かってるくせに、わざとらしく言う彼に私は仕方なく言ってやった。

「私も君のこと…す、好きだよ」

「じゃあ付き合ってくれる?」

「…うん…お願いします」

私が手を出すと、彼はその手をぎゅっと握り、微笑んだ。
かと思うと、グイッと自分の方に引っ張り、私を自分の方に倒れさせた。
そしてぎゅっと抱きしめる。

「…よかった、これで堂々と家に連れ込んで襲える〜」

 彼が私の耳元でわざとらしく呟く。その瞬間、私は慌てて彼から離れた。

「ぶ…わぁぁぁぁっ!?ち、近寄るな!変態!」

「よしということでさっそく今日は俺の家に泊まりに…」

「行かないよ!」

「冗談だよ冗談」

「君が言うと冗談に聞こえないんだよ!」

私が叫ぶと、彼はクスっと笑って「悪い悪い」と言った。

「さて、そろそろ帰るか〜家まで送ってくよ」

「そう言って家に連れ込む気じゃないよね…?」

私が恐る恐る聞くと彼は笑顔で「ばれた?」と言った。

「も、もういい!やっぱり一人で帰る!」

「おいおい…その格好で帰るつもりかよ?」

彼に言われ、私ははっと気づく。服が破れて大変なことになっていた。
すると彼は「仕方ないなぁ…」といい着ていた上着を脱いで私に着せた。

「これ、貸してやるから今日はこれ着て帰れよ」

「でも…」

「いいから、明日返してくれればいいからさ。なっ?じゃっそういうことで…
 気をつけて帰れよ?」

そういうと彼は家に帰ろうとした。しかし、私は彼にを引き止めた。

「…ん?」

「やっぱり一緒に帰って。さっきみたいになったら嫌だから…」

「…仕方ないな〜、じゃあ家まで送ってくよ」


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