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鶴女房
【二次創作 官能小説】

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鶴女房-8

「ああっ! や…くぅ」

指先の激しい責めに甘受し、おつるの白い肢体が痙攣する。
喘ぎ、悶え、そして時折色香を含んだ溜息を漏らす。
そんな彼女の扇情的な姿に肉欲を掻き立てられ、与平はますます彼女を弄ぶのに夢中になった。

「あぅん…、もう、与平様ったら…。そんなに、激しく、なさって、助兵衛…、なんですね…ぅあ」
「それは、お互い、さまじゃないですか…。おつるさんだって、興奮、してるくせに」
「まぁ…女性に向かってぇ、はぁあ……そんな事をはっきりと、おっしゃるの、はぁ…失礼……ですことよ? そんな無礼な殿方には、罰を与えなければ、なりませんね…」

すると、今までされるがままになっていたおつるは、彼の昂りを象徴するかのように勃起しきった肉幹を掴み取ると、そのまま荒々しく扱き始めた。
突如、襲いかかる滑らかな指が高速で摩擦する甘い感触に不意を打たれる。与平はそのまま彼女から与えられる快楽に甘んじてしまい、手の動きを止まってしまう。

「ああっ!? ちょ、ちょっと…! おつるさん! は、はげし、すぎ!」
「あらあら…与平様ったら…罰を、与えられているはずなのに…嬉しそうですねぇ…ふふふ」

嗜虐的だが、どこか楽しそうな笑顔のまま、与平を見下ろすおつる。
責める側から責められる側へ。
先ほどまで優勢に立っていたはずが、いつの間にか立場が逆転してしまったという事実に、与平は男として僅かに屈辱感を味わうが。
肌触りのいいおつるの素手で分身を直に扱かれる快感の前に、心底どうでもよくなっていた。

「ああああ!! おつるさん…! も、もう…我慢出来ない! で、でそう!!」

度重なる扱きの刺激によって、与平はいよいよ限界へと近づいていた。
彼女の綺麗な掌の中でビクビクと脈打ち始める、醜悪な雄の性器が爆ぜようとする。その時。

「いけませんわ」

先程までの態度とは打って変わって、おつるは悪さをした子を厳しく叱咤するような語気で言いつけると、まるで液漏れを防ぐため、栓を締めるかのように、竿の根本を力一杯握りしめる。
柔らかく抱擁するような甘美な感触から一転、縄で締め付けるような痛みが襲い、与平は思わず呻き声を上げてしまう。間近まで迫っていた射精感はすっかり収まってしまった。

「な、どうして…止めるんですか…」
「勿体無いからですわ…。ふふ…与平様の大切な子種…、一滴足りとも無駄にしたくないんですもの…」

すると、おつるは着物の帯を掴み、鮮やかな手つきでそれを解いたかと思うと、スルリとした布切れ音と共に長い帯が床に落ちた。
着物を締めていた帯が外れたことによって胸元がはだけ、そこから垣間見える肌を凝視している与平の顔を見たおつるは満足気に微笑すると、着物を一気に脱ぎ去った。


「――美しい…」

恥ずかしげもなく、思わずそう呟いてしまうほどに、与平は彼女の一糸纏わぬ姿に見とれてしまった。
汗が雫となってしたたり落ちる白い素肌は、蝋燭の灯火の僅かな光源すらをも反射し、艶やかな光沢を放っていた。
着物を着ていた時には分からなかった、豊かな乳房、無駄な贅肉の無い腰つき周り、子を宿すのに理想的な形の良い尻といった、女性らしい身体の凹凸。
その全てが彼を魅了し、雄としての本能が劣情を駆り立てた。おつるもまた、頬を鬼灯色に上気させ、瞳は情欲の色に染まっている。

「我慢出来ないのでしたら、せめて、このおつるめの中で存分にお出しになって下さい…」

そう言うと、おつるは一連の行為によって興奮し、既に濡れそぼっていた秘所に二つ指を当てつける。そして焦らすようにゆっくりと開口させ、満開になった桃色の花びらを与平に見せつけた。
与平は、これから彼女と交じり合うという淫猥な期待と、男女の関係の決定的な一線を超えようとようとしている彼女の行動に対する躊躇い。二つの相反する意思の葛藤の渦に囚われながらも、理性を辛うじて働かせ、彼女に抵抗の意を示した。

「ちょっと、待っておくれ! いくらなんでも、それは――」
「与平様…。正直に申し上げます。今、わたくしは与平様と交わりたくて仕方がないのです…。与平様に奉仕する為ではない、他でもない己が欲情のために。たとえそれが与平様の意思を蔑ろにすることとなっても…」

全力疾走してきたかのように呼吸は乱れ、紅潮した顔のおつるは全てを自白する傍ら、何かに取り憑かれたかのように熱に浮かされ朦朧とした手つきで与平の着物を下ろした。
すると今まで、布越しにその存在を主張していた剛直が冷たい空気に晒される。
天を衝き、反り返る立派な男根を目にしたおつるは、潤ませた眼でまじまじと見つめ、切なげに溜息を吐いた。

「わたくしは与平様を蔑ろにする自分が恨めしい…、けれど、身体が火照って疼いて、どうにかなってしまいそうなのです…。わたくしの中の汚らわしい獣が貴方様という雄を欲している…。もう自分でも歯止めが利かなくなってしまっているのです…」

おつるは丸腰になった彼の下半身に跨ると、そそり立つ分身を片手で添えて女芯の入り口へと導き、先端をあてがった。
与平にとって、美しい乙女が自分を求め、迫るその痴態は、女娘に免疫の無い彼にとってあまりに魅惑的過ぎた。心臓が早鐘を打ち、全身が熱くなる。
そしてなにより、射精を寸止めされたおかげで焦らしに焦らされた肉欲が、理性の迫害を助勢し、燃え盛る欲望の炎がその身を焦がした。
与平もまた、表層上は否定しつつも、心の底では背徳を隅に追いやり、純粋におつるとのまぐわいを望んでしまっていた。

「ですから…、どうか……どうかこの卑しくて淫乱なおつるめの、御無礼を、お許し下さい…!」
「おつるさん…! 俺…!」


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