投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

少女の頃
【ロリ 官能小説】

少女の頃の最初へ 少女の頃 11 少女の頃 13 少女の頃の最後へ

第3章-2

「この村に来る事も、事前に予定を立てて、内密に決めた事なのよ。あの子のマネージャーさんからも、連日、事細かく日程を聞かされていたのに…。さっきから、お叱りの電話を何度も聞かされているわ」
「でも…何で、そんな子が、わざわざ、こんな田舎へ...しかも一人で来たんだい?」
「あの子にとって、憧れの人が居るからなのよ」
「ふえ…、そんな大それた人物が、この村に居るとは思えないけど…。一体誰なんだ?」
「私と同級生の村田リョータ君よ」
「え…、あの村田さんちの子が?あの子は、そんなにモテる様な子じゃないと思うけど…それに病弱じゃないか…また、一体何でルイちゃんは、惚れたのだ?」
「リョータ君は、ルイをずっと励ましていたのよ…。ルイも、病気がちな彼を見て、自分も頑張らなければ…と、思ってきたのよ、だから…小学校最後の夏休みに、一人で彼に逢いに来たのよ」
「アキが、一番あの二人の関係を良く知っていたのよね…」母は、アキに向かって言う。
「ウン。私とルイは、従兄弟だけど、友達でもあるんだもん。あの二人って、どちらも不器用だから、私が二人の補佐役をしていたのよ」アキは、にこやかな顔で答える。
「なかなか、見上げたものだね立派だ」ゲンは、頷きながらアキを見る。
玄関の戸を叩く音が聞こえた。山崎家は玄関の予鈴が壊れたままである為、直接玄関を叩く必要があった。父は、マスコミ関係者がしつこく取材しに来ているのだと思い、玄関の戸を開けて「何だよ、ウルサイな」と、顔を覗かせると、目の前には、体格の良い中年の男性の姿があった。
強面の厳しそうな表情をしていて、スーツに身を包み込み、白髪混じりの黒髪をしている。その男性は父を見るなり軽く一礼すると、胸のポケットから警察手帳を開いて、
「お忙しいところ、誠にすみません。私は、この度、女子児童誘拐事件捜査本部の管理官に任命されました、上菊市警察署本部、刑事課課長のタケダと申します」
タケダと言う名の男性が現れたと同時に、周囲の雰囲気が急に静まり返った。
「事件発生直後、現場周辺に身内の方がいたと報告がありましたが、どなたでしょうか?」
「娘です」母が、アキに手を差し伸べる。
「何で警察さん達は、直ぐに動いてくれないの?」
アキは、タケダを見上げて言う。
「お嬢ちゃん…」
タケダは、アキの側へ進み、腰を下ろしてアキの顔を見て話す。
「警察もね、上のお偉いさん達が、直ぐに了解してくれないから、動きたくても、動けないのだよ。君の大切な友達は、我々警察官達が全力で探して、必ず助け出してあげるからね。だからアキちゃんも事件に協力してくれるかね?」
強面のタケダは、和かな雰囲気でアキに言う。
「辛いかもしれないけど、オジさん達に事件前後事の内容をもう一度詳しく聞かせてくれないかな?君達にとって大切な人を一刻も早く助ける為にも、事件の状況をオジさん達は、詳しく知りたいんだよ」
「はい、お話します…。ルイちゃんを早く助けて下さい」と言う。
それを見ていた母が、フッと軽く笑みを浮かべると、彼等の側へ近付き、「刑事さん、宜しければ居間をお使い下さい」
「失礼します」タケダは、一礼して居間へと上がる。
彼に付き添っている、他の刑事関係者も同じように、居間へと上がる。
その時、外から、戸を叩く音が聞こえた。ユウイチが、戸を開けると、「あれ、ミムラのオジさん…」と、驚いた様な声で言う。
「私も中へ入れて下さい」
「あ…はい…」
家の中へと入って来た、ミムラと言う男性は六十代位の年配の男性警官だった。
「課長、今回の事件の捜索、私も参加させて下さい」彼は律儀に体を折り曲げて言う。
それを見たタケダは、年配の男性に向かって言う。
「ミムラ君…君は通常の業務に戻りたまえ、今回の事件は、我々のみで捜索する事が決定している」
「課長それは、分かっております、しかし…今回の事件は、憶測でありますが、私の身内が事件に絡んでいる可能性が感じられます。その時の為にも辞職覚悟で、私を参加させて下さい」
ミムラと言う男性の熱意に押されて、タケダは少し間を置き考えた。タケダは、以前からミムラと言う男性の事は、警察署内で噂を聞いていた。常に前向きで、頑張り屋の性格だと聞いていた。上菊市の一角にある村の駐在所に配属されて長い歳月勤務されているが、若い頃は、常に現場で働いていたと耳にした事があった。
「分かった。参加を同意する」
その言葉に同行していた刑事関係者の人が小声で「課長、勝手に捜査員の数を変えるのは、条約違反では無いですか?」と、言う。
「仕方ない、付いて来ると言うのを、無理に引き離す事もなかろう…。もしもの時は私が直接上層部に報告する」
そう言うと、タケダは、居間に腰を下ろして大きな食台の向かいに、小さな証言者を迎えて、事件直後の話しを聴こうと構える。側にいた刑事関係者の人は、ボイスレコーダーを用意し、紙とペンを持って筆記の構えをする。
「さあ…準備も出来た様だし、お嬢ちゃん、お話を聞かせてくれないかな…」

〜昨日…晩
お風呂から出て来たルイとアキは、二人共、お揃いの色違いのシャツとショートパンツに着替えて楽しそうに居間の食卓へと走って来た。シャワーを浴びた二人は、香りの良い石鹸の匂いを身体に漂わせて、楽しそうに居間の座敷に座る。
居間は、クーラーと、扇風機で、涼しくなっていた。
「あら、お二人さん、綺麗になってきたわね…。ところで…その、お揃いのシャツは、何処から出てきたの?」
「ルイちゃんが、私用に、同じシャツを用意してくれたの。似合うかしら…ママ?」
「ええ、そうね…こうして並ぶと、本物の兄妹見たいで、良く似合うわ」
「良かったね、アキちゃん、似合うって」


少女の頃の最初へ 少女の頃 11 少女の頃 13 少女の頃の最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前