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幼なじみの法則
【幼馴染 恋愛小説】

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幼なじみの法則C-2

『……..ていうか健吾だって中1の時、彼女いたじゃん』



「!!! なんで知ってんだよ!」



『そりゃ知ってるよ。むかし健吾の家あそびに行ったら、玄関に女の子の靴置いてあることあったし。その頃からあそんでくれなくなったし。ていうか、手つないで歩いてるとこ見たことあるし。』





あたしが当時泣いたことなんて、健吾はまったく知らないだろうけど。





『あ、あと、健吾が中3の時は3人つき合った子がいるのも知って….』



「あーわかったわかった!もう、やめ!」





あたしの言葉を遮って、健吾が椅子から立ち上がった。ぬるくなったブラックコーヒーを飲み干して、あたしのマグカップも手にした彼は、何も言わずに勝手に階下へと降りていった。



(….逃げたな)



部屋にひとり残されたあたしは、ベッド際にある窓のカーテンを開けた。

本来なら、そこから数メートル先に健吾の部屋が見える。睨みつけたけど、外は真っ暗で、あたしの目も明るい部屋で慣れきってしまっている為何も見えなかった。

目に映るのは、一階の歯科医院の明かりだけだ。ただそれも、既に診療時間は終わっているので頼りない明るさとなっている。



健吾の部屋のカーテンが替わったのは、あたしが小6の時だったっけ?

たしかそれも、この部屋から眺めていて知ったんだよなー。

そういえば、ブラックコーヒーはいつから飲むようになったんだろう?



なにせ、もう6年以上つき合いが浅かった。変わらず健吾を好きでいたけど、知らない部分だって少なくない。

カーテンを再び閉め、元いた席に着く。シャープペンシルを手にしたが、ペン回しのできないあたしは持て余しただけだった。






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