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ゼビア・ズ・ストーリー
【ファンタジー 官能小説】

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カウントダウン-8

「ならいいけど〜…利用しちゃって……そういう意味も含めて……ゴメン……」

 アビィ越しではあったが、親友の腕が目の前でふっ飛んでいるのを見ても何も出来なかった自分への苛立ち。
 それを紛らわす為に、よりによってその親友の女と寝るとは……自己嫌悪に陥ったエンは、ギュウっとキャラを抱き締めて耳元で謝る。

「……利用したのは……お互い様です……」

 言い様のない不安と、のしかかってくる姫としての責任……すぐにでもここを逃げ出してアースのもとに行こうとするのを、エンを使って無理矢理引き止めた。

「……後悔してるぅ?」

「……ちょっと……」

「ははは……僕も〜…」

 確かに気は紛れたが、何も解決していない……2人は同時にため息をつく。

「とりあえずキャラは少し寝なよ?」

 キャラの頭を撫でたエンは、自分は出て行こうと少し体を起こした。
 そのエンをキャラは不安そうに見つめる。

「…〜キャ〜ラ〜…やめてよぉ〜その目……」

 立場上、キャラが甘える事が出来る人物はアースかエンだけ。
 アースが居ない今、エンに傍に居て欲しいと思う気持ちはよく分かる……分かるのだが……またヤりたくなる……。

「わかったよ〜……寝つくまで一緒にいる……」

 ヤりたくなったらまたヤればいい……1回も2回も同じだ。
 エンは盛大にため息をついてキャラに腕を差し出した。

「……すみません……」

 我が儘を言っているのはわかっているが、今はどうしても1人になりたくない。
 エンの腕に頭を乗せたキャラは申し訳なさそうに呟いた。

「はいはい。アースに怒られる時は庇ってよねぇ〜」

 エンはキャラの肩を擦って寝るように促す。
 キャラは人の温もりに安心しながら目を閉じた。


 パチパチと木が弾ける音が聞こえる。
 うっすらと開けた目に映ったのは酷くぼやけた視界。
 何度も瞬きをして目を慣らすと、少しずつクリアになってきた。
 天井は岩……どこかの洞窟だろうか……と思った時、ヒョイっと視界にイルカの顔が現れる。

「!!いぃってえっ!!」

 驚いてビクリと反応した体に激痛が走り、思わず声をあげた。

「!アース!?気がついた?!良かった〜」

「ってて……ケイ?!」

 聞いた事がある声に顔を向けると、ドタバタと寄ってきたケイが横に座る。
 茶色く短い髪に黄色い目……確かに魚屋の息子、ケイだ。

「おいっ気がついたってよ」

「おお、良かったなぁ」

 ケイの後ろから何人かの野太い声……後2人ぐらい男が居るようだ。
 ケイに視線を戻すとさっきのイルカがケイの肩あたりをふよふよと飛んでいる。


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