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美咲推し!!
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演劇部バレンタイン公演-20

「なんで私は美咲にあんな事言ってしまったんだろう.....」
昨日からずっと後悔している....正直学校へ行きたくない....しかしそんなわけにはいかないので、なるべく美咲と顔を合わせないように早めに行く事にした。学校への通学路を歩いているのは私だけだった。私はホッとして学校へと急いだ。
「おはよう!麻里!」
後ろから明るい声がしていきなり腕を組んできた。
「何驚いているの?」
美咲が笑顔で私の顔を覗き込んだ。
「えっ.....だって.....」
「昨日の事だったら...気にしなくてもいいよ!」
「えっ!?」
「私は...女の子が女の子を好きになったっておかしいとは思わないよ!........ありがとう....私なんかを好きになってくれて.....」
「!!!」
「実は昨日思ったんだ...自分の言葉で....自分のリズムで....自分を表現してみたいって.....」
「えっ?それってもしかして.....」
美咲は一度頷いた後
「笑わないで聞いてね...言った事なかったけど....私....お姉ちゃんのバンドの作詞や作曲の手伝いをしてるんだ....ずっと....一緒にやろうって誘われてたけど....人前で歌うの恥ずかしくって断ってたんだけど....昨日思ったの......こんな最高の気分を味わえるならやってみたいって....追いかけてみたいって....だから....これから暫くは夢だけを追いかけたいの....私はひとつのモノしか見えなくなっちゃうから....ゴメンね麻里....今は誰とも恋愛したくないの.....」
「ううん....私...応援するよ!美咲の事!!」
「ありがとう麻里!」
美咲はより体を私にくっつけてきた.....
私は美咲の言葉に嬉しくて泣きそうになった....私を拒まずにいてくれた事に....

放課後部室に行くと柏木先生が昨日の公演を撮影したDVDを見せてくれた。
今までは自分の事で精一杯で気づかなかったが、改めてこうして映像で見ると、美咲の凄さを思い知らされた....それは美咲の事が好きだからではなく....私達とはレベルが違うというか....本当に輝いていた....

私はこの映像を見て....数年後の美咲のLIVE映像を見ている....そんな錯覚に捕らわれていた....


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