それぞれの行き着く場所-15
「あっ……んな…絞めたら………」
三田村の声が快感に上擦るのがたまらなく嬉しくて、さらに膣にじわりじわりと力をこめる。
そのリズムに触発されるように、三田村が腰を使い始めた。
「我慢……できへんくなる……やん」
「あっ……んっ……」
だんだんとスピードを速めながら、あいりの中を何度も往復する三田村。
想像以上に荒々しい腰の動きに、今度はあいりのほうが余裕を失う。
「あぁっ……三…田村くんっ……三田村くん………」
夢中で名前を呼びながら、うっすら汗ばんでいる背中にしがみついた。
「ハァ……ハァッ……感じる……?ドコがええの?……」
耳元で囁かれる甘い三田村の声。
それだけで、もうすぐにでも達してしまいそうになる。
どこがいいかなんてわからないくらい、身体全部が快感にどっぷりと浸かっていた。
「ハァッ……ハァッ……もっと、奥まで……挿れたい……」
三田村は繋がったままあいりの片足を高く持ち上げ、もう一方の足の上にまたがって松葉崩しの体勢をとらせた。
さっきよりもさらに結合部分が密着し、挿入感がより深くなる。
「あっ……あぁっ……」
川瀬にはかなり何度もセックスを強いられてきたが、立ったままや後背位がほとんどで、こういう体位は経験したことがなかった。
子宮にまで届きそうな深いピストン。
亀頭で突かれる部分が、ジンジンと痺れるように気持ちいい。
三田村が腰を揺らす度に、未知なる快感が肉体を突き抜けた。
「……あぁっ…………す……凄いっ……いっ……あぁっ……!」
「ハァ…ハァッ……あいりちゃん……気持ちええ?……っ……もっと感じて……」
苦しそうな呻きを漏らしながら、三田村は更に激しく腰を突き入れてくる。
「うっ……ハァッ……アカン……俺……もう……余裕ない……っ」
「あっ……あぁっ……っ……イっ……イっちゃう……っ……三田村くん……」
「イって……俺もイくっ……一緒に……あいりっ……あっ……うぁっ……うぅっ」
「あぁっ……イ……イくうっ!!」
ブルブルッと三田村の身体が痙攣し、膣の中で生暖かいものがバッと弾けた。
「……ハァッ……ハァッ……」
荒い息を吐きながら三田村があいりの上に覆い被さってくる。
「……好き……や……」
泣きそうな声でポツリと一言呟いて、三田村はそのままぐったりと脱力した。
「……私も……好き……」
心地よいぬくもりにうっとりしながら、あいりは目を閉じた。
今まで経験したセックスの中で、一番満たされたのではないだろうか―――。
記憶をさかのぼろうとしたが、何故かうまくいかなかった。
『このまま、時が止まればいい――――』
叶わないと知りながらそう願った。
三田村にしがみついて眠りたかったが、そうしてはいけないような気がして、背中に回しかけた手をそっとおろした。