凌辱の果て-7
活きのいいアワビのような秘肉の奥が、更なる刺激を求めてぎゅうぎゅうと締め付けるように動いているのがわかる。
「ふん……コレがそんなに欲しいか……しようのないヤツだな」
川瀬がまるでペットをあやすような口調で言いながら、卑猥な張り型の先端を、ゆっくりとヴァギナに挿入し始めた。
「……んっ……んんっ!……ああっ……」
玩具はキツそうなその割れ目をこじ開けるようにズブリとめり込み、川瀬が手を離すと吸い込まれるように奥へと潜り込んだ。
まるで大好物の餌を与えられた動物のように、あいりの股間は卑猥な物体をずっぽりとくわえ込んでいる。
「ああ……あ……いり……ちゃん……」
未だかつて、セックスにこういう玩具を使ったことのない三田村は、そのあまりに卑猥な姿に我を忘れて釘付けになってしまった。
普段の明るく元気なあいりからは想像もつかないなまめかしい姿―――性的快感を得るためだけの下劣な玩具を、喜々として受け入れる貪欲な下半身。
AVなどでは見たことがあったものの、実際こうして身近な女性の身体に異物をはめるという行為が、これほどまでに強烈な興奮を呼び起こすものであることを、三田村は初めて知ったのだった。
「……さぁ……ここからがお楽しみだ……」
川瀬はニヤリと不敵な笑みを浮かべると、縛られている三田村の手の平に、小さな四角い物体を握らせた。
「……こ……これは……」
「それはこのバイブのリモコンだ」
「………えっ?」
予想もしなかった川瀬の言葉に、三田村は驚き顔を上げた。
「――お前にやらせてやろうか?」
「…………俺…に?」
「お前も男だからな。こんな風に女をいたぶってみたいだろう」
「……っ……」
隠していた心の闇を見透かされたような気がして、心臓がきゅうっと縮み上がる。
一瞬心に迷いが生じ、それを振り払うために、三田村はあいりの顔を見た。
「……み…三田村く……ん……」
あいりは、三田村に濡れた股間を晒したまま、切なげな表情を浮かべている。
それはスイッチを入れないで欲しいと懇願しているようにも見えたが、逆に三田村にとどめをさされたいと切望しているようにも見えた。
「やりたいだろ?―――所詮はお前も辰巳や坂田と同じオスだからな」
川瀬が悪魔のような顔で笑っている。
「……お…俺は……」
「―――大丈夫だって!あいりはお前に気があるみてぇだから喜ぶぜ」
辰巳がケタケタ笑いながら言った一言に、胸がドキリと高鳴った。
「………あ…あいりちゃんが……俺を……」
ついさっき、あの坂田会のビデオを見た時、もしかしたらそうなのかもしれないとは思っていた。
いや―――。
本当はあの坂田会よりも前に、気付くべきだったのかもしれない―――これほどまでに深いあいりの思いに―――。
坂田会がどんな飲み会なのか、あいりはきっと知っていたのだ。
次々と命じられる卑猥なゲームと、その果てにある狂った乱交パーティー。
そんな危険な状況に身を置いてまで、あいりは三田村を求めていたのだ。
そして自分もあの日、「あいりを助けたかった」というのは都合のいい建前で―――本心ではきっと、あいりをどうしても抱きたかったからこそあの部屋に行った。
慶子の存在とか、理想の結婚とか、そういう理屈は抜きにして―――自分とあいりは、いつからか確実に、どうしようもなく、惹かれ合っていたのだ。