凌辱の果て-5
「フン―――そろそろか」
二人の様子を冷ややかに眺めていた川瀬が、突然あいりの背後から慣れた手つきでスカートを捲り上げてきた。
「……しゅ…主任っ……」
あいりの身体が一気に恐怖で強張る。
「―――どれくらい濡れた?三田村に見られていつもより興奮したか?」
残酷な言葉と共に、指先が尻の割れ目からノーパンの股間をぬるりと撫で上げ、耳たぶには生温かい舌が絡みついてきた。
「……ハァッ…ハァッ……あぁっ……しゅ……主任っ……やめて……下さい……」
辰巳の愛撫とは比べ物にならない、強い電流のような刺激がビビッと全身を走り抜ける。
「こんなに濡らして―――お前は本当にいやらしい女だな……」
潤みを帯びた貝肉をこじ開けるように、緩いピストン運動を繰り返しながら侵入してくる川瀬の指。
硬くて細い指の感触に、卑しいメスの本能がすぐに反応するのがわかった。
指ではなく、もっと太くて熱いモノに貫かれたいという思いが一気に湧き上がってくる。
「……あぁっ…主任っ……やめて下…さい……私は……」
「さあ………言えよ……どうされたいのか……」
あいりの心を縛り付ける低い声―――。
嫌なはずなのに、この声を聞くだけで、条件反射のように肉が疼く。
『いけない―――。
三田村くんが見てる………』
川瀬の長い指が、ついに根元まであいりの中に滑り込んだ。
「……あっ…あぁっ……」
「やめてと言う割にぐいぐい締め付けてるじゃないか」
「……しゅ…主任……」
この男の体温に触れるだけで、条件反射のように肉体が歓喜するのがわかる。
このまま川瀬の攻めを受け続ければ自分がどうなってしまうか、あいりは嫌というほどわかっている。
醜い淫魔と化す自分を、三田村に見られてしまうのが怖かった。
「―――イきたいんだろう?」
「……い…言わないで下さい……あ……あぁ」
「フン……往生際が悪いな」
川瀬の指先が、たっぷりと蜜をたたえたヴァギナの奥を掻き出すように激しく動き始めた。
「あっ!……いやぁっ!」
クリトリスの裏側をごくわずかに掠めながら小刻みなピストン運動を繰り返す長い指。
猛烈なスピードで快感を高められながらも、敏感な場所に決定的な刺激が与えられないもどかしさに、無意識のうちに腰が前後に動いてしまう。
本当に触れて欲しい部分には触れない絶妙な指遣いに、あいりの肉体はあっという間に屈服してしまっていた。
「はぁああん……あぁん……うぅっ……はぁっ……はぁっ……あぁっ……」
「さあ言え―――どうして欲しいのか」
「………あっああぁっ……」
前からは相変わらず辰巳が指と舌を使って両の乳首を執拗に弄り回してくる。
胸と股間に引っ切り無しに与えられる容赦ない攻めに、身体はもう十分すぎるほど昂ぶってしまっていた。
とりあえずイかなければ、どうにかなってしまいそうだ。
「……あ……あぁっ……ハッ……ハッ……も…もぅ……ダメ……」
上半身からも下半身からも聞こえるぴちゃぴちゃという湿った音―――。
四本の手と二枚の舌が、あいりの脆弱な部分だけを集中的に攻めてくる。
『もうどうなっても構わない――』
荒れ狂う波のような快楽の渦が、あいりの肉体を飲み込んでいった。
「あっ……はぁっ……も……やぁっ……ハァッ……あぁ……あっ……ああぁっ……うぅっ……はぁっ……しゅ…主任……っ……イかせて…イかせて下さい……」
「……望み通りにしてやろう」
甘い声が耳をくすぐり、限界まで高まって硬く充血していたクリトリスを、川瀬の器用な指の腹が素早く捏ねくり回した。
「あぁっ…あああぁっ……!」
待ち望んだ刺激にとどめをさされた肉体は、あっけなく快楽に飲み込まれていく。
「あああっあぁ―――三田村くん……見な……見ないで………あ……あっ……やぁっ………あぁっ……あぁっ……ダメェ……あぁっあぁっ!!」
意識が飛びそうな程の快感が肉体の奥底から沸き上がり、あいりはあっという間に絶頂に達した。