凌辱の果て-2
強引にキスを迫りながら、敏感な肩のラインをねちっこく撫で回す指先。
「なぁ……俺達がどれだけ仲がいいか、三田村にもっと見せつけてやろうぜ……あ・い・り』
三田村が聞いているのを意識して、わざわざ呼び捨てにするのが無性に腹立たしい。
「……やっ…やめて……」
「なんだよ。何度も激しく愛し合った仲じゃん?……こんなふうにさ……」
思うように抵抗出来ないのをいいことに、辰巳はあいりを強く抱きしめながら、首筋にべろべろと舌を這わせてきた。
「……いやっ!……」
小刻みに蠢くなめくじのような不気味な感触に、全身が硬直する。
「――辰巳っ!……やめろ!」
三田村が横たわったまま声を荒げたが、辰巳は全く聞く耳を持たない。
「………黙れよ。お前さ、いちいちうるせーんだけど、あいりが何を望んでんのかホントにわかってんの?俺達もう何回もヤってんだって!」
「それはっ……お前らが無理矢理……」
「それはどうかな?無理矢理どころか……この前なんて自分からすすんで辰巳のデカマラにむしやぶりついてたぜ!なぁ?辰巳」
川瀬が馬鹿にしたような口調で言いながら、背後からあいりの乳房をまさぐった。
「……あ、あぁっ……あれは……違……」
「―――るせぇよ。言い訳すんな」
真っ赤になって弁明しようとするあいりの口を再び辰巳がキスで塞ぎにかかる。
複数回にわたるセックスという既成事実が、辰巳に絶大な自信を与えているのだ。
いつものオドオドした辰巳からは想像もつかないような尊大な口ぶりが、明らかに三田村を困惑させているのがわかった。
「……あいりちゃん……嘘やろ?……辰巳の言うてること……」
すがるような表情の三田村に、あいりは何も答えることが出来ない。
実はあの坂田会の夜以来、あいりは川瀬や辰巳の凌辱を、ほとんど抵抗せずに受け入れるようになっていた。
三田村への思いを見失い、自分の肉体を守ることに何の意味も感じられなくなってしまったのだ。
少しでも早く、この屈辱の時間が終わればいい――――。
ただそれだけを思う日々が続いていた。
辰巳に自らフェラチオを望んだのも、彼の変態的な愛撫から一刻も早く逃れたい一心でのことだった。
川瀬の許可がなければ挿入することを許されていないため、辰巳の愛撫は病的なまでに執拗でねちっこい。
その時は1時間以上に渡って執拗に陰部とアヌスを弄り回され、本当に気が狂ってしまいそうだったのだ。
『お……お願い…もう…口で…口でさせて……』
その言葉を発した時の屈辱が蘇り、あいりはキュッと唇を噛んで俯いた。