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デパガあいり
【レイプ 官能小説】

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肉体の取引 前編-3

「まずは―――これを見てもらいましょうか」


それはどこにでもあるような一般的な家庭用のビデオカメラに見えた。



「な…なんですか……」


慶子には目の前の男の意図がまだ全くわからない。


「まぁ黙って見て下さい」


川瀬は薄い笑いを浮かべながら、カメラの再生ボタンをゆっくりと押した。


『……ハァッ……ハァッ……ハァッ………』


いきなり荒々しい吐息が部屋中に響き渡り、カメラの小さな画面に、絡み合う男女の映像が映し出された。


隠し撮りされたような不自然な角度からの映像だったが、ワイシャツ姿の男が女のスカートをまくり上げ、その上に覆いかぶさりながら激しく腰をふっているのがハッキリと映っている。



「……や…やめて下さい」



慌てて目を背ける慶子。


しかし次の瞬間、そのビデオから聞こえてきた男の声が、慶子の心臓をキュッと縮み上がらせた。


『うっ……ああっ……』


聞き間違えようのない、少しハスキーなそのうめき声。


「………えっ……?」


思わず振り返って、ビデオカメラを手に取っていた。


「し……真…ちゃん……?」


それがよく似た別人であることを確かめたい一心で、食い入るように画面を見つめる。


男の下で苦しそうに喘いでいるのは、見たこともない女だった。

相当酔っているのか、顔がかなり赤い上に目の焦点が合っていない。


はち切れそうな豊満な身体つきと、濃いめの化粧。

いかにも慶子とは正反対のタイプの女性に見える。


そしてその身体を押さえつけるように覆いかぶさって力強く腰を打ち付けているのは、紛れも無く最愛の三田村真吾その人であった。


『……あかん……もう……でそうや……』


三田村がそう口走ったところで映像は突然切れていた。


「……嘘……」


全身がガタガタと震え、吐き気が込み上げてくる。


目の前で見せつけられた受け入れがたい現実に、身体が拒絶反応を示していた。


「火曜日に―――会社の後輩の家でちょっとしたパーティーがあったらしいんです―――」


川瀬は慶子の反応を見ながら、もっともらしい口調で話し始めた。


火曜日といえば、まさしく慶子が出張中に無理矢理三田村を呼び出したあの日のことだ。


三田村の身体に染み付いていた香水の香りが、生々しく蘇ってくる。


あの熟れた果実のようなセクシーな芳香と、この映像に写っている女性の肉感的なイメージは、ゾッとするくらいぴったりと合致するような気がした。


「その時、この女性がひどく酔ってしまって……介抱を頼まれた三田村が……無理矢理―――」


川瀬が再び再生ボタンを押す。


先程と同じ映像が、繰り返し映し出された。


明らかに自らの意思で、無抵抗な女に腰を打ち付ける三田村。


肉と肉がぶつかり合う生々しい音までもが、はっきりと録音されている。


15秒足らずの短い映像だが、おそらく誰が見ても、三田村が酔い潰れた女を強姦しているように見えるだろう。


「パーティーを撮影しようと準備していたビデオカメラがたまたま動いていて、そこにこれが映ってたんです」


あの誠実で優しい三田村がそんなことをするはずはない。


そう信じたかったが、あの日の三田村は確かにひどく加虐的で様子がおかしかった。


これが事実とすればつじつまが合うような気がする。


「……それで……この女性は……何と…?」


問題は、女が三田村にどういう責任のとり方を望んでいるかということだ。


金か―――場合によっては、三田村との交際や結婚を要求していることも考えられる。


自分が呼ばれた理由はそういうことかと、なんとなく察しがついた。





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