黒い魔獣-31
「うわ……やめろよ……すっげぇ嬉しい……」
アースは赤くなった顔を隠すようにキャラをキツく抱き締めた。
「くく……」
しかし、キャラの含み笑いが聞こえて顔をしかめる。
「あ?嘘か?」
「嘘じゃないよ。でも今日は安全日」
キャラはそう言うとアースを抱き返した。
「でも……いつかは……欲しいかな……?」
「いつか……な……今はお前で手いっぱいだ」
笑いながら口付けを交わす2人を、月の光が優しく包む。
明日になれば離ればなれになる……それでも変わらぬ愛を誓って……。