仕組まれた王様ゲーム-2
「……あの…少し酔ったので…休ませて…下さい……」
あいりは祈るような口調で坂田に懇願する。
「駄目駄目!坂田会の王様ゲームは休憩なし!酔ってるのはみんな同じ!」
「はいっスタート!」
掛け声とともに、上野があいりの身体に覆いかぶさる。
「……キャッ……いやっ…!」
短い悲鳴が部屋に響き渡ったが、あっという間に防音のきいた分厚い壁に吸収されてしまう。
上野は柔らかい太腿の上に半立ちの股間を強く押し付けた状態で、ニットの上からあいりの背中と尻をせわしなくまさぐり始めた。
「……あぁ…柔らけ〜なんかすげー気持ちイイ」
スカートの裾が大きくずりあがるほど激しく尻を撫で回す手の平。
しかも上野は抱き付きながら、どさくさに紛れてあいりの首筋あたりに唇を何度も押し当ててくる。
「……あっ…やあっ……」
好きでもない男に無理矢理されているにもかかわらず、その湿りを帯びた卑猥で効果的なタッチに、あいりの肉体はいやがうえにも反応し始めていた。
キスをされた部分から身体の最奥部に向かって微弱な電流がビリビリと流れ、その度に女芯が熱を帯びていく。
思わず甘い吐息が漏れそうになり、あいりはぎゅっと唇を噛み締めた。
首筋と鎖骨が上野の唾液でベタベタになった頃、長い3分間がようやく終了した。
そのあとも耳舐め、胸タッチなど直接身体に触れるような罰ゲームが何度も集中的に繰り返されていく。
自分ばかりが罰を受けるように、クジに単純な細工がされていることすら、ひどく酔っているあいりには気付くことができない。
川瀬の手によってただでさえ敏感に開発されたあいりの肉体は、過度に摂取したアルコールのせいでいつも以上に感度を増している。
坂田と上野から交互に与えられる罰ゲームという名の『愛撫』。
もはやあいりはその刺激に耐えるだけで精一杯で、まともに抵抗することすらままならない状態になっていた。
坂田と上野は、卑猥な罰ゲームにもあいりがさほど抵抗を示さなくなってきたことで、すっかりいい気になっている。
罰ゲームの内容もだんだんにあからさまなものに変わっていき、始めは遠慮がちだった指や舌の攻撃が回を重ねるごとに過激さを増していた。
いつの間にか、坂田と上野が交代で卑猥な命令を出し、二人がかりであいりの身体をまさぐるのが当たり前になってしまっている。
王様ゲームは、今やほとんど強姦まがいの行為にエスカレートしつつあった。
「じゃあ1番が王様とディープキス3分間ね」
あいりのクジをろくに確認もしないで、坂田がいきなりあいりの唇にむしゃぶりつこうとする。
「……ま……まってくだ……」
「はいはい!王様の命令は絶対〜」
必死で抵抗しようとするあいりを背後から上野が羽交い締めにし、坂田があいりの唇に思いきり吸い付いてきた。
「んっ……んんっ……」
ぬるぬるとしたナメクジのような舌を執拗に這わせてくる坂田。
一方の上野も、どさくさ紛れに背後からあいりの無防備な乳房をまさぐりはじめる。
三人の荒々しい吐息が充満し、部屋の中は異様な雰囲気になっていった。
罰ゲームというより性行為そのものといってもいいほど卑猥なその光景。
坂田会がいよいよ本来の姿を現し始めたのだ。