調教-4
「………ん!……んんっ……」
嫌がるあいりの顔を舌であちこち舐め回し、何度も角度を変えながら己の唾液をあいりの口の中に無理矢理流し込む辰巳。
見ている川瀬でさえぞっとするようなその粘着質な接吻に、あいりは気が狂わんばかりの屈辱感を抱いていることだろう。
「……ああっ……あいりちゃん……かわいいよ……」
辰巳は荒い息を吐きながらあいりの全身をせわしなくまさぐり始めた。
汗ばんだ指先が桃色の乳頭をいじり回し、唾液にまみれた舌が耳の穴から脇の下、さらには貞操帯に覆われた陰部と、羞恥を煽るような部分ばかりをしつこく舐め回していく。
「……ああ…あいりちゃん…あいりちゃんのお○んこ……すごく恥ずかしい臭いがしてるよ……」
あいりの片足を持ち上げ、貞操帯と肌の隙間にぬるついた舌を滑り込ませる辰巳。
ラバー製のクロッチからはみ出した陰毛にもベロベロと舌を這わせていく。
辰巳が初めての時より随分余裕があるのは、メス奴隷のように成り下がったあいりの姿を見て、心のどこかで彼女を見下したからに違いない。
「………ああっ…や…いやああっ!……」
辰巳の変態じみた愛撫に必死に抵抗しながら大声で泣き叫ぶあいり。
「……そうだ……もっと泣き叫べ……」
川瀬はあいりを睨みつけながら再びリモコンのスイッチをオンにした。
「………はあっ……イヤあっ……」
くぐもったモーター音が響き、あいりの身体が電気ショックを受けたようにビクリと跳ね上がった。
三田村と理可のセックスを強引に見せつけた夜以来、あいりはほとんど川瀬に対して抵抗しなくなっていた。
かといって川瀬に溺れてしまうわけでもなく、どちらかといえば投げやりで捨て鉢な―――全てをあきらめたような顔をしている。
そのまるで呆けたようなあいりの表情が、川瀬の胸の最奥部を不愉快に揺さぶってくるのだ。
抵抗されている時は服従させたいとばかり思っていた。
だが、無抵抗なあいりは前以上に川瀬を苛立たせる。
あいりが苦しみ抵抗する姿を見るために、川瀬は敢えてあいりが嫌悪している辰巳を今日ここに呼び出したのだ。
「今日は辰巳のもくわえてやれよ……」
川瀬の言葉を聞いた辰巳が、硬くなった自分自身を取り出す。
「……頼むよあいりちゃん……」
ぬらぬらと光る赤黒いペニスは興奮のせいで最大限にまで膨張しており、その恐ろしく太い肉塊はあいりの小さな口にはとてもおさまりきらないように見えた。
「……イヤ……やめてっ……」
嫌がるあいりを無理矢理ひざまづかせ川瀬がぐいと鼻をつまむと、息苦しさに耐え兼ねたあいりが薄く唇を開いた。
その瞬間を逃さずに辰巳が己のペニスをそこへ押し込んでいく。
唇の中へずるりと飲み込まれていく赤黒い肉棒。
「……あぁっ…あいりちゃん……気持ちイイよ……」
卑猥な玩具に恥部を掻き回されながら、最も軽蔑する男に口淫を強要されるあいりの屈辱感はどれほどのものなのだろうか。
期待通り、その顔は明らかに苦痛に歪んでいる。
額ににじむ苦悶の汗。
そして理知的な眉間にハッキリと表れる強烈な嫌悪感が川瀬の気分を高揚させた。
同期の中でも飛び抜けた美貌と知性の持ち主である藤本あいりをこれほどまでの羞恥におとしめているという事実に、辰巳も激しく高ぶっている。
「もっと……もっとたくさん……たくさん舐めてよ……」
辰巳はでかい図体の割りに不気味な甘えた声を出しながら小刻みに腰を振っている。
じゅぷじゅぷという湿りを帯びた摩擦音と、卑猥なモーター音がバックルームに響き渡った。