嫉妬と誘惑-8
「結局傷つくのは女の人です……こんなこと……」
「――意気地がないのね。がっかりだわ」
理可は三田村の言葉を遮るようにぴしゃりと言い放つと、彼の身体をソファーに仰向けに押し倒し、その顔の上に馬乗りになった。
「……あなたのせいでこんなになってるのよ……」
両手でラビアを拡げ、三田村に濡れた自分自身を見せ付ける。
「……バ…バイヤー……」
戸惑いで唖然とするその口に、理可は自らの股間を無理矢理押し付けた。
自分ばかりが空回りする怒りと苛立ちで、理可は焦り始めていた。
「……んっ…ん……」
「……舐めなさい」
息苦しさでもがく三田村に、強い口調でクリニングスを強要する。
「私に逆らうなって言ったはずよ」
かつて何度も川瀬に言われたその言葉は、自分が口にしてみればひどく悲しい響きを帯びていた。
屈辱に顔を歪めながら、三田村が理可の秘裂に舌を這わせはじめた。
ぬめぬめした生々しい感触が膣口を刺激し、割れ目の中にもぐりこんでくる。
あの清潔感溢れる青年の顔にまたがり、陰部を奉仕させていると思うだけで、理可の肉体からはまた大量の愛蜜が溢れ出していた。
粘りのある透明の液体が、三田村の頬を伝わり、ソファーを汚していく。
「……あっ……ああっ……もっとよ……」
興奮した理可は、三田村の鼻にクリトリスを強く押し付けるように激しく腰を揺さぶり始めた。
三田村の舌が膣口と陰核の裏側を往復する度に、痺れるような快感が理可の下半身を支配していく。
「あっ……ああっ…イイっ…」
「……ん……んぐ……はあっ…はあっ……」
息苦しそうに呻く三田村。
その声にまた劣情を煽られ、理可は三田村の顔を太腿で強く挟みこんだ。
二人の獣じみた荒々しい吐息がフロアに響き渡っていく。
ソファーに横たわる三田村の汗ばんだ身体は、薄暗い照明の下で異様になまめかしく見えた。
「……あなたが出来ないって言うんなら、私がやってあげる……」
理可は再び三田村の股間の上に跨がった。
「……あ…ちょ……まっ……」
焦る三田村の言葉には耳を貸さず、理可はさっきより更に硬くそそり立っている若い肉棒に、自ら腰を沈めていった。
「……あ……はああん……」
「ううっ………うっ……」
二人同時にため息のような喘ぎが漏れる。
繋がった部分からなんともいえないような甘く切ない快感が湧き上がってきた。
相手を満足させるためではなく、純粋に自分のためだけに快楽を貪るのは久しぶりのことかもしれない。
ゆっくりと腰を上下させると、結合部分から淫猥な粘着音が響き渡った。