玩具にされた女-5
いつかその日が来るだろうという予感に、理可はいつも怯えていた。
自分は単なるおもちゃ。
飽きられれば捨てられ、新しいおもちゃと交換される。
そして今まさに―――最も最悪な形で、理可は川瀬から切り離されたのだった。
「どれ。もっと脚広げて、よぅ見してみぃ」
悲しみにくれる暇も与えられず、両足を持ち上げられて屈辱の体勢をとらされる。
毛を全て剃り落とされた少女のようなつるつるの股間に、高橋のギラついた顔が近づいてきた。
「やらしい豆が飛び出しとるわ。このコ結構スキモンやな。毛ェがないから丸見えや」
高橋は小馬鹿にしたような含み笑いをもらすと、濡れた陰唇を左右に目一杯拡げながら、意志に反して勃ってしまった理可のクリトリスをちゅうちゅうと下品な音をたてて強く吸い始めた。
「……や…ふあぁあっ…主任っ……主任っ………」
川瀬は無表情のまま理可の両手を押さえつけている。
そのサディスティックな表情さえも理可には憎らしいほどに魅力的に見えてしまう。
「主任主任て……うるさいのぅ」
高橋は、包皮から吸い出されて剥き出しになったクリトリスを舌先でクチュクチュと転がしながら、濡れた淫孔に太い中指をずぶりと挿入してきた。
「ああっ……いやぁっ!……」
強制的に与えられる暴力的な快楽が理可の下半身を貫く。
その快楽を更に強く引き寄せるように、高橋の太い指が秘裂の奥深い場所を乱暴に掻き回し始めた。
川瀬の繊細な指づかいとは似ても似つかない粗野な愛撫にもかかわらず、全身を被うぬるついた感触が微かな快感を何百倍にも増幅させる。
「あっ……ああっ!……ああっ!……いやぁっ!……」
急激に収縮する理可の内部。
気持ちとは裏腹に、早くも達してしまいそうなほど理可は感じていた。
「イヤイヤ言うとるわりに、もう締まってきよったわ」
高橋は卑猥な笑みを浮かべながら理可のつるつるの股間をまじまじと覗き込んでくる。
時々股間に鼻をよせては、うっとりとした表情でその部分の匂いを吸い込んでいる変態的な姿に虫酸が走った。
「……で、約束通りこっちは処女なんやろ?」
高橋は淫壷を掻き回していた指を引き抜くと、今度はいきなり理可の無防備なアヌスを撫でてきた。
「……あっ……イヤッ!……」
川瀬にすらほとんど触れられたことのないその花蕾をなんの予告もなく突然いじくられ、理可は思わず悲鳴をあげてしまった。
「――もちろんです。部長のために育てたと申し上げたじゃないですか」
川瀬の言葉がどこまで本当なのかわからなかった。
しかし、自分が今からこの不気味な中年男にアナルを犯されなければならないということだけは間違いなさそうだった。
「……いや……や…やめて下さい……せめて普通に……」
「――あほな。普通のセックスでよかったらわざわざ川瀬くんに頼まんわ」
高橋は馬鹿にしたように笑いながら理可をゴロンとうつぶせに転がすと、尻を高く持ち上げて四つん這いの姿勢をとらせた。
すかさず川瀬が理可の上半身を押さえつける。
「ワシは……マニアックな遊びがしたいねん」
無骨な手で尻肉を左右に広げられると、閉じていた陰唇がぱっくりと開いて新たな淫液がマットの上にしたたり落ちた。
綺麗に剃毛されて感度を増したアヌスの周辺を、高橋の舌がベロリと舐めあげる。
自分の身体の中で最も恥ずかしい排泄器官である肛門を、嫌悪する男の舌に弄られる不快感に、理可は失神しそうなほどの屈辱を感じていた。