玩具にされた女-4
滑りのいい液体のせいで、平凡な愛撫にもかかわらず異様なほどの快感が理可に襲い掛かる。
蠢く指の間に挟まれては扱(しご)かれる乳頭が、みるみるうちに勃起してくるのが自分でもはっきりとわかった。
「いやあっ…ハァッ…あぁ…」
「随分感度もええやんか……『あんた』のおかげで当分はこのコで楽しめそうやわ」
高橋が嬉しそうに誰かに話しかけた。
「………えっ…?」
嫌な予感がして慌てて辺りを見回すと、横たわる理可の頭上に―――川瀬が座っていた。
川瀬も高橋同様全裸になっているが、理可の身体に触れようとする気配はない。
「……主任…こ…これは……」
すがるように川瀬を見上げる理可。
しかし川瀬は冷ややかな笑みを浮かべたまま、怯える理可を突き放すように見下ろしている。
「……石原なら、きっと部長のご期待に添うだけの『仕事』をやってくれると思いますよ」
「ほう……そら楽しみやな」
意味ありげに目配せを交わす二人。
「――ほんなら……ぼちぼち味見さしてもらうで」
高橋が理可の乳房に脂ぎった顔を近付け、乳首に貪りついてきた。
「……あ……や…やめ……」
若い女の肌ざわりを隅々まで味わいつくそうとするようなねちっこい舌の動きと、欲望を丸出しにした下品な表情に悪寒が走った。
生暖かいざらざらした感触が敏感な部分をいたぶるように刺激してくる。
「……い…イヤッ……」
激しく抵抗しようともがく理可の両腕を、今度は川瀬が上から素早く押さえつけた。
「もっと泣き叫んだらええわ。ワシ嫌がる女を無理矢理ヤんのがすきやねん」
高橋は面白そうにニヤつきながら理可の無毛の下半身に手を伸ばしてきた。
ゴツゴツとした指で土手をぬめぬめと揉みほぐされると、体験したことのないような強烈な快感が理可の全身を貫いた。
「……あっ……あっ……ダメェ……やっ……」
陰毛がないというだけでその部分が異様なほど敏感になっている。
まるで陰唇全体がクリトリスになってしまったかのように、雑な手つきで触れられただけで、下半身全体にビリビリと痺れるような感覚が駆け巡った。
更にローションのぬめりが快感に追い打ちをかける。
「……ああっ……はああんっ…」
狂おしいような異様な快楽の波が理可を飲み込んでいく。
望まない愛撫であるにもかかわらず、理可の蜜壷からは糸をひくほど大量の淫汁が溢れ出してきた。
「……えらい濡れとるやないか。川瀬くん開発しすぎとちゃうか」
高橋は理可の十分すぎる反応に満足そうに目を細めている。
「……今日から部長の好きに使って構いませんよ―――私はこの日のために彼女を育てただけですから……」
信じがたい川瀬の言葉に、理可は激しく打ちのめされていた。
頭を殴られたような衝撃で、目の前が真っ暗になってしまう。
『……私は……捨てられるのだ……』