性奴隷-3
毎日ありとあらゆる羞恥行為を強いられる理可。
その中で知ってしまった露出の快楽は、今も麻薬のように理可の肉体に染み付いていた。
「もの欲しそうな乳首だな……」
馬鹿にしたような口調で言いながら、川瀬はキャミソールの上からぐいっと乳房をつかみ、親指でその先端を軽く撫で回した。
「……んんっ……あぁ……」
愛情のかけらもない愛撫――にもかかわらず、待ち侘びた川瀬の指の温もりに全身が歓喜の声をあげる。
変形するほど強く揉み上げられる乳房。その先の一番敏感な部分だけを小刻みに撫で回してくる悪魔のような指先。
一見乱雑な手つきで触れているように見えるのに、その一つ一つの動きが恐ろしいほどに的を得ている。
「……下着もつけずにこんな品のないスーツでフロアに来るとは……お前も随分恥知らずな女になったな……」
川瀬は軽蔑したような笑みを浮かべ、理可の細くくびれたウエストを強く抱き寄せた。
「……ああっ……」
これから待ち受ける快楽への期待と不安で、理可の身体は芯まで熱くとろけていた。
川瀬の手がタイトなミニスカートを乱暴にまくりあげていく。
何もつけていない無防備な尻と、セクシーなガータベルトがあらわになった。
淫孔からは蜜が洪水のように溢れ出し、糸をひきながら床にまで滴り落ちている。
「……どうしようもない奴だな…お前は……」
川瀬は愛蜜でべっとり濡れた太ももを手の平でゆっくりなぞりあげ、ぬるぬるになったその手で理可の愛芽が埋まっている土手をぐりぐりと撫でまわした。
「ふぅ……ん……ああっ…」
愛液のぬめりが理可のクリトリスに強烈な刺激を与える。
「…あ…しゅ…主任っ……」
すぐにでも達してしまいそうなのをぐっとこらえて、川瀬の背中にしがみついた。
「前より感度がよくなったな……相変わらず色んな男と寝てるのか」
当たり前のことを聞くような――嫉妬も怒りもない――淡々とした口調。
「……そんなこと……聞かないで下さい……」
理可は心に受けたばかりの傷を押し隠してはぐらかすように笑った。
土手を揉んでいた川瀬の指が、ゆっくりと潤んだ亀裂へ滑り込んできた。
「……はっ……はああっ……」
膣壁が刺激を求めてうねりながら膨脹するのがわかる。
しかし川瀬は焦らすように陰唇を撫で回すだけで、簡単に挿入してはしてくれない。
「んああっ……んああっ……」
指の動きに合わせて声が漏れる。川瀬は理可の反応を面白がるように延々と緩い愛撫を繰り返す。
『川瀬昭彦は女という生き物全てを憎んでいる――』
理可はそう思っている。
手当たり次第に女を凌辱し、性技の限りを尽くして己の虜にしてはゴミのように捨てる。
そうすることで彼は女という生き物全てに復讐しようとしているかのように見えた。
何が川瀬をそこまでさせるのか――理可にはその深い闇の理由を窺い知ることは出来ない。
「……あっ……はああっ……」
川瀬になぶられ続けた下半身が、一度目の絶頂を向かえようとしていた。
陰核に直接触れられたわけでもなく、挿入さえもされないまま、陰唇への愛撫だけで理可の身体はもう悲鳴をあげていた。
これほどの快感を与えてくれる男はやはり他にはいない――。