羞恥の電車通勤-5
電車はすし詰め状態の超満員。
しかしこれをのがすと次の快速は一時間後になってしまう。
あいりは扉の内側の小さなスペースになんとか滑りこんだ。
ギリギリ立つスペースは確保できたものの、前にも横にも背の高い男性がこちらを向いて立ちはだかっているため、かなりの圧迫感がある。
あいりは出来るだけ胸を見られないように、電車の壁の方を向いて立つことにした。
プシュッという軽やかな音とともに扉が閉まり、電車がゆっくりと動き始める。
これから45分間ノンストップの快速電車。
悪夢のような時間が始まろうとしていた。
電車が動き始めて数分後、異変は起きた。
ヴヴッ――ヴヴッ――
くぐもった振動音が、あいりの立っている扉付近で響いた。
周りの数人のサラリーマンが、携帯電話を開いて自分への着信ではないかチェックしている。
そんな中、あいりは一人真っ青になって震えていた。
今振動したのは携帯電話などではなく、あいりの下着に装着されているあのボールだったのだ。
あれは単にクリトリスを圧迫するためだけのボールではなく、遠隔ローターだったのだ。
突然下半身を襲った鋭い刺激に思わず悲鳴をあげそうになったあいりだったが、必死の思いでなんとかそれをこらえた。
しかし、気付かされた驚愕の事実にあいりの頭は軽いパニックを起こしている。
あの刺激をこれから40分以上与え続けられたら、自分はどうなってしまうのか……。
ノンストップの快速電車は、今やあいりにとって逃げ場のない牢獄以外の何ものでもなくなっていた。『……ど…どうしよう……』
その時、再びあのボールが不規則なリズムで振動し始めた。
「……ふぅっ…ん…んんっ…」
予想できない振動のリズムにあいりは徐々に翻弄され、だんだん呼吸が荒くなりはじめていた。
あいりの反応を楽しむように、ローターの振動は強弱を繰り返している。
『――主任……どこにいるの……』
あいりはキョロキョロと川瀬の姿を探したが、周囲には見当たらない。
どこから操作されているのか、またこれから何をされるのかわからない不安感で、あいりは泣きそうになっていた。
次第に強さを増していく振動。
その度にボールはますますクリトリスに食い込んでくる。
淫唇から溢れ出したたっぷりの愛液が、陰核にも徐々にぬめり気を与えていく。
始めは乾いていた振動音が、微かに湿っぽい響きを帯びはじめていた。
「んんんっ……はあっ……」
濡れたクリトリスは感度が急激に高まり、あいりは我慢が出来ずについに小さな喘ぎ声をもらした。
「……あっ…い…いやぁ……」
立っているのさえつらくなり、あいりは目の前の手摺りにすがりつくように両手でつかまった。
周りの乗客も少しずつあいりの異変に気がつきはじめている。