陥落-9
川瀬はあいりの髪を乱暴につかんで床に無理矢理ひざまづかせると、ベルトを緩めて、いきり立った己のペニスを取り出した。
その剛直した肉杭は先端からにじみだした液体ですでに愛液をかぶったようにぬらぬらしている。
「……口を開けろ」
髪をつかんで苦しそうな顔にペニスの先端をぐりぐりと押し付けた。
「……うぅっ……しゅ…主任……」
あいりは苦痛に顔を歪めながらも、川瀬のペニスを受け入れるために愛らしい唇をゆっくりと開いた。
その硬く充血した卑猥な肉棒を見た瞬間から、あいりの全身の細胞は川瀬を求めて激しく燃えたぎっていた。
あいりは本当はもう気付いている。
自分の肉体はすでに川瀬の虜になってしまっているのだ。
今日中森に抱かれたことで、それをはっきりと自覚してしまった。
支配人室のソファーの上で中森に無理矢理犯されながら、あいりは無意識のうちに川瀬のセックスを幾度となく思い出していた。
川瀬ならばそこはそんなやり方はしない――彼ならばもっと自分を確実に感じさせるのに――と。
もはや肉体の全てが川瀬を求めて激しく咆哮している。
『……ああ……もうダメ……主任が欲しい……』
身体の底から突き上げる衝動に逆らいきれず、あいりは目の前のペニスをしっかりと握りしめ、ついに自らそれを口にくわえ込んだ。
「……あぁ…藤本っ……」
突然のあいりの口撃に、川瀬もたまらず喘ぎ声をもらす。
あいりは、先端から溢れ出たぬるぬるした液体を全て舐め取るように、ペニスの表面に隈なく舌を這わせながら夢中で顔を前後に大きく動かした。
あいりが過去につきあった男性の中には、フェラチオを強要するような彼氏は今まで一人もいなかった。
あいりのテクニックは、すべてこのバックルームで川瀬に教えこまれたのだ。
舌先を巧みに使って裏筋を刺激しながら、ジュルジュルと音をたてて全体を強く吸い上げていく。
その度に太さと硬さを増していく川瀬のペニス。
この凶器で、今すぐこの身体の真ん中をめちゃくちゃに掻き回されたい――――。
思考が鈍って、頭の中が性的欲求だけでいっぱいになっていた。
焦らされ続けたあいりの秘壷は、もはや飢えたケモノのようにダラダラとよだれをたらして口を開けている。