三田村真吾の憂鬱-11
激しい性欲が頭を支配している。
三田村はすでに先をぬるつかせている自身の張り詰めたペニスを右手でしごきはじめた。
ぎゅっと目を閉じれば次々と凌辱シーンが浮かんでくる。
男の指があいりの濡れた花弁を乱暴に拡げ、中央の蜜壷にヌプヌプと入っていく。
「……すげえ濡れてる……」
気がつけば妄想の中の男はいつしか三田村自身になっていた。
指先に感じるあいりの体温。その内部は皮膚がとろけてしまったかのようにぬるぬると滑らかで、幾重にも重なる肉襞と無数の突起がうねるように三田村の指をしめつけてくる。
「……ハァ…い…挿れたい……」
三田村はたまらず指を抜くと、呻きながらあいりの身体に覆いかぶさり、爆発しそうなペニスをその中に挿れようとした。
「…あ…あいりちゃん……」
その名前を読んだ途端、慶子の顔が頭をよぎった。
一瞬にして現実に引き戻される三田村。
しかし身体は熱を放出したがっている。
「……あいりっ」
慶子の顔を消し去ろうとするように三田村は再びハッキリとあいりの名を呼んだ。
「……あ…あいり…あいりちゃん……」
掻き消されていく慶子の笑顔。
あいりの名を口にする度、後ろめたさと狂おしいほどの快感が三田村に襲い掛かる。
妄想の中では、あいりの身体の上を無数の男たちの手が這いまわっていた。
三田村は再びそれをなすすべなく眺めている。
『――ヤメロ――!!』
そう叫びたいのに、目の前のあまりに淫靡な光景が三田村の下半身を激しく疼かせる。
唇、耳、首筋、乳首、脇……あらゆる場所に這いまわる男たちの指と舌―――。
下半身には何人もの男が群がりひしめき合って、あいりの陰部をまさぐっている。
はち切れそうなほど勃起してしまった濡れたクリトリスを、複数の男の指が代わる代わる捏ねまわす。
とろけている蜜壷はもちろん、その後ろの小さな蕾にまで無数の指がめり込んでいく。
もはや何人の男の何本の指が彼女の中を掻き回しているのかすらわからない。
あいりは涙を流して抵抗しながらも、全身を襲う快感に逆らいきれずに喘ぎ声をもらし始める。
その恍惚とした神々しい表情はどんな女神よりも美しく見えた。
男たちの中の一人がついにあいりの身体に覆いかぶさる。
我にかえったように激しく抵抗するあいり。
気がつけば三田村の妄想の中でその男の顔は何故か辰巳潤一の顔になっていた。
『……辰巳……』
辰巳はあの粘着質な笑いを浮かべながら、嫌がるあいりを押さえつけて汚い肉棒をあいりの可憐なヴァギナに擦りつける。
『―――やめろ……辰巳……』
あいりが辰巳を嫌がっているのはわかっているはずなのに、こんな想像をしている自分の嫌らしさに吐き気がする。
しかしその暴走する妄想をもはや止めることは出来なかった。