三田村真吾の憂鬱-10
サイトを隈なく捜したが、あいりの写真は一枚もなかった。
「……手掛かり…なしか……」
ホッとしたようなガッカリしたような複雑な気持ちでサイトを閉じようとした時、「管理人BBS」という文字が目に止まった。
「管理人……」
嫌な胸騒ぎを感じながら、最後の望みをかけてクリックする。
そしてそこに……捜していたものがついに見つかった。
それは写真ではなかった。
サイトのファンからの大量の書き込みの中にたった一つだけその名前があった。
『フジモトアイリの画像、なんで削除したんですか?』
三田村は心臓をわしづかみにされたようなショックを感じた。
『フジモトアイリ』
間違いなくはっきり書かれている。その下には管理人のコメントが書かれていた。
『あの写真は御本人の希望で削除しました。人気があったので残念ですが、なにしろ御本人から直接どうしてもと頼まれたのでさすがに断れず……すみません』
書き込みの日付は土曜日になっている。
コメントの端々に「写真をネタにあの女の身体をいいように弄んでやった」という嫌らしいメッセージがにじみ出ているような気がした。
三田村は頭を殴られたようなショックで、パソコンの前から動けなくなってしまった。
あの日あいりは、この男に会ったのではないか―――。
そして写真の削除と引き替えに肉体関係を求められ、強引に―――。
延々四時間にもわたる凌辱――。三田村の頭にはそのおぞましい光景がモヤモヤと浮かんでいた。
全裸のあいりが身体を大の字に縛りつけられ、見ず知らずの男に身体をまさぐられている。
必死でイヤイヤをするあいりの顔を押さえつけて、無理矢理唇を重ねる男。
男の手が柔らかい乳房をじっくりと揉みながら、指先で乳首をこね回す。
その先端はあいりの意思に反して硬く充血し、刺激を求めていやらしくそそり立っている。
それを男の汚らしい口が深くくわえこんで唇で揉みほぐすように刺激すると、あいりはたまらず甘い吐息を漏らしてしまう。
『……イヤ……イヤ……』
泣きながら凌辱に耐えるあいり………。
不謹慎だと思いながらも、三田村のペニスは激しく勃起していた。
男は舌で両方の乳首を執拗に攻めながらあいりの下半身に薄汚い手を伸ばす。
あいりは腰をくねらせ抵抗するが、男の指はあいりの陰毛をゆっくり掻き分けながら麗しいスリットへと侵入していく。
ふっくらとした土手からほんの少しはみ出した濡れたラビア。
色白のあいりの肌の中で唯一微かな褐色を帯びたその場所は、その部分の卑猥さを殊更強調しているように見える。
写真を見てはっきりと目に焼き付いてしまったあいりの陰部が、今ありありとしたリアリティをもって三田村の妄想の中に現れていた。
嫌がっているはずなのに、その割れ目からは愛蜜が溢れ出し、アヌスまでもべっとりといやらしく濡らしてしまっている。
凌辱されて濡れる淫乱な女など、本来の三田村ならば軽蔑の対象にしかならないはずだった。
しかし今、自らの妄想の中で はしたなく濡れるあいりを、三田村は美しいとさえ感じている。
「……ああっ…あいりちゃん……」
三田村は我慢出来なくなり、硬くなった己の肉棒を取り出していた。