閉店後のフロアで-4
あの日、主任との顔合わせが終わったあと、もの珍しさからバックルームをうろついていた辰巳は、偶然あいりと川瀬のセックスを目撃したのだ。
「あっ……あああっ……ああっ」
全裸で事務机に両手をつき、背後から主任に激しくつきまくられるあいり。
川瀬の腰の動きに合わせてその豊かな乳房がダイナミックに揺れ、絡みあう二人の荒々しい吐息がバックルームに響き渡る。
あいりは抵抗するそぶりはなく、むしろより深い快感を求めて自分から川瀬の股間に尻を擦りつけているようにすら見える。
「……すっ……げぇ……」
偶然目撃したあまりにも淫靡でショッキングな光景。
それ以来、辰巳の中であいりに抱いていた清純なイメージは壊れてしまったが、逆により一層リアルにあいりに対して淫らな欲望を抱くようになった。
この秘密を利用してあいりをモノにできるかもしれない――。
狡猾な蛇のように、辰巳はそのチャンスをずっと狙っていたのだ。
「あいりちゃん……ほら……段々濡れてきたよ……感じてるんだろ……なぁ?」
あいりは自分の肉体におこりはじめている浅ましい反応に薄々気付いてはいたが、軽蔑する辰巳にそれを指摘されて、怒りにも似た羞恥心が湧きおこるのを感じていた。
「……や…やめて……」
じわじわと染み出してきたぬめり気のある液体を、クリトリスにぬるっと塗り付けられると、意志に反して鋭い快感がビリビリと肉体を駆け巡り、思わず背中がのけぞってしまう。
「ああっ……辰巳くん……もうやめて……」
調子にのった辰巳はあいりの下着とパンストを太腿のあたりまで引きずり下ろし、手の平全体でぬるついたラビアをこね回してきた。
「イ……イヤ……」
もう一方の手はブラの下にもぐりこんですっかり硬くなってしまった乳頭をぐにぐにと刺激している。
「……乳首……ビンビンに勃ってるよ……ハァ…ハァ……」
「ああっ……やっ……やめて……
「うわ……すげ…ハァ…ハァ…中からどんどん溢れてきた……俺に無理矢理ヤられて…ハァ…感じてんの……?」
いちいち卑猥に囁く辰巳の言葉があいりの羞恥心を煽りたてる。
身体の芯を揺さぶるような狂おしい快感があいりを支配し始めていた。
あいりの中であの日と同じ「何か」がチロチロとくすぶりはじめている。
『ダメ……感じてはダメ……』
いくら逆らおうとしても、一度感じ始めた肉体をどうしても止めることができない。
乳首とクリトリスへの連続した刺激にあいりはもはや立っていられなくなり、辰巳に抱きかかえられるようにして踏み台から引きずり下ろされた。
「……も…やめて……」
弱々しく哀願するあいりの身体を、辰巳は柱に強く押し付ける。
辰巳は、過去にこれほど女に対して強い立場に立った経験が一度もない。
しかも目の前で乱れた制服を押さえて怯えているのは、ひと目見た男なら誰もが一度は「抱いてみたい」と妄想せずにはいられないほどの極上の美女なのだ。
自分がその気になれば、今すぐにでもこの女を裸にひん剥いていきり勃ったモノをぶち込んでやることが出来るのだ。