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裏路地の女
【その他 官能小説】

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裏路地の女-8

「では、僕と一緒に暮らさないか?二人なら何とかなるさ
僕は君が好きだ、君はこんなところにいちゃいけないよ」

「えっ、それ本当ですか?、わたしをからかっているでしょ」
マリアはまだその時まで彼の心を信じていなかった。
こんなことを想像さえしていなかったからだ。

「嘘じゃないよ、その証拠に又君に会いに来るさ、約束する」
「あぁ、本当なら嬉しい!」
「今度来る時は、君を受け入れる準備をしてくるから」

「本当に、本当に信じていいのね?」

マリアの顔は嬉しさに輝いていた。

「そうさ、来週の同じ曜日に来る、約束するよ、それまで待っていて欲しい
客も取らないで欲しい」
「わかりました、その日に待っているわ、それでもうここは・・」
「そうだね、そうして欲しい」

「わたしを紹介してくれたおばさんに言うわ、ここをやめるって」
「分かってくれるかな」
「大丈夫です、世話になったけれど、おばさんにはきちんと言いますから」
「そうだね」
「はい・・」


その日、二人はいつまでも強く抱き合っていた。


涼太は次の週にもう一度、彼女に会いに来た。
彼女は涼太の愛が本物だと思うと嬉しかった。

その愛欲の部屋に彼女が二度と戻ることはなかった。


彼女は涼太と共に暮らすことになり楽ではないが、貧しいながらも
働きながら二人で生きていくことの喜びを噛みしめていた。





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