SM地獄(3)-3
喜美子は床に置いた皿で肉を食い、汚した尿を舐めさせられ、
更に、四つん這いで歩かされている。
それは誰が見ても明らかに異常な光景だった。
しかし、これらはまだ序章であり、これから先にどういうことが起こるのか、
どんなに残酷で破廉恥なことが起きるのか、
裕次以外の、誰もがその行為を想像できなかった。
この状態で、彼は完全にこの家の空気を支配していた。
まさに狂った家族と言うに相応しい状態になっているのだが、
それはこの家では当たり前の光景である。
裕次の引くリードに従って裸の尻を悩ましく振り、喜美子は籐椅子の前に来た。
それは左右に肘掛けが付いている一人用の椅子だった。
「さあ、母さん、この椅子に座ってごらん」
喜美子はこの部屋でこの籐椅子に座るのが初めてだった。
皆の視線を浴び、怖ず怖ずと躊躇いながら座ったときである。
裕次が手に持っていた鞭が、裸の喜美子の乳房を叩いた。
「きゃっ!」
「馬鹿野郎、違うだろう、肘掛けに手を掛けてどうするんだよ、足だよ、足!」
「あぁ、はい・・」
始め喜美子はその意味が分からなかった。
ただ恐ろしさに裕次を見つめていた。
「そこに足を乗せて、両足を開くんだよ」
「あ、はいっ」
息子の裕次の太い手は、喜美子の太股を掴み乱暴に肘掛けに乗せた。
「こうするんだよ」
裕次の怒鳴り声に怯え、反射的に身体が反応し喜美子は身体が震えた。
眼は怯えて、唇は恐怖でわなわなと震えている。
その様子を夫の健吾も家政婦の由紀恵も黙って、
ただ固唾を飲んで見つめているだけだった。
喜美子は肘掛けから手を離し、その上に太股を掛け、両足を開いた。
由紀恵がみた喜美子の姿は、女性が見て最も恥ずかしい姿なのだ。
肘掛けに足を乗せ、両足を大きく開いた姿では、
当然前から見たとき股間が丸見えであり、女の全てが見える。
これを(M字開脚)と言う。
喜美子の陰部は剥き出して大きく開き、濡れて妖しく光っていた。
膣の周りを被っている陰毛がどこか淫らに見えるのだ。
「もっと尻を前に出して座れよ、あそこが良く見えないだろう」
「あん・・」
裕次に言われて喜美子が腰を前に出して座り直すと、そこはさらに剥き出しになる。
「そうだよ、良い格好だ、良く見えるよ、母さん」
「恥ずかしい・・」
陰部をさらけ出して喜美子の膣は大きく開き、淫唇が濡れている。
それでようやく裕次は納得し、満足したようである。
しかし、セレモニーは今始まったばかりだった。