続・せみしぐれ〜color〜(後編)-21
「…ごめん。もう、我慢できそうにない…」
「フフッ、さっきから謝ってばっかり。…こういう場面では『ごめん』って言わないの」
ちょっと年上ぶってそう言ったら、ふてくされたように「だって、こんなの知らねぇし…」って、小声で呟くのが聞こえた。
(…それって…)
「――私が、初めての相手だって…こと?」
「…そうな…あ、あぁ!」
手を伸ばして、熱くたぎるそこに触れてみる。
ピクリと跳ねた固い肉棒。
切なげに歪めた顔は、不慣れな行為であることを示すかのようで。
嬉しさが、こみ上げた。
「すごい…固いね。熱くて…ビクビクしてる…」
「あ、あぁ…やめ…ヤバいから…!」
手の中に、今にも弾けそうな熱い塊。
幾度か上下に動かしただけで、先走りの液が溢れて私の指を濡らした。
「ここ…わかる?」
「あ…あぁぁ…」
私の奥のぬかるんだ熱い泉に、彼が届いて。
その先端が秘裂に触れた。
手を伸ばす。
少し戸惑ったような、切ない表情(かお)したあの人へと。
その頬を両手で包んだら、それが始まりの合図。
「…きて…いいよ」
――ヌ…プッ…
「んぁぁ…っ!」
「うぁ…ぁ!」
不思議な感覚だった。
相模くんの固く猛った肉棒は、私の内を何度も貫きながら更にその大きさを増していき、それは、ポッカリと空いていた私の虚しい空間を、ピタリと満たしてくれるものだった。
まるで、生まれる前はひとつの個体だったかのように、バラバラだった凹凸の欠片が重なり合った幸福。
――繋がっているんだ。
今、この人と。
「…あぁっ!すご…い、大きい…ん、はぁぁ!」
どうしよう。
気持ち良すぎて、声が止まらないの。
揺さぶられ続けて、昇りつめる快感。
私の奥が、いやらしく蠢いてるのがわかる。
叫んでる。
足りないの、あなたが。
もっと…欲しいの…!
「はぁ…ダ、ダメ…!私、もう…おかしく、なり…そう…ん、んぁぁっ!」
「あ、あぁ…すごい…!こ、こんなにグチョグチョ…なって…くぅっあぁっ!」
「い、いやぁ!言わない…でぇ…!と、止まらないの!んぁぁ…腰が…あ、動いちゃう…!!」
唇に、相模くんの汗が流れ落ちた。
舌で舐めれば、それさえも興奮を後押ししてしまう。