猫蜘蛛?蜘蛛猫??-2
「必要な時?」
「私たちが連絡を取り合う必要がある時です」
て…事はモバゲーは?
エッチな動画は?
僕が最も使いたい機能は使えないって事?
いや…あの…無駄使いはしないからさぁ。
「鵬蓮さん、ちゃんと使用料金は払うからさ…制限を解除してくんないかなぁ」
ゴロゴロと鵬蓮さんに擦り寄っちゃう僕。
やっぱ色々、見たい物や使いたいアプリが目白押しだもんねぇ。
「それは無理ですよ」
にべもない鵬蓮さん。
「ホントに変な事には使わないから」
いや本当は使うけどさ。
この辺の事に関しては僕だって粘っこいんだ。
「いえ…ですから元々、壊れていてなんの機能も持たないのです」
やや呆れ気味の鵬蓮さん。
って壊れてんの!?
アングリと口を開けちゃう僕。
「けれど…私たちの連絡に何の支障もありません」
壊れたスマホなのに!?
何故か自信満々の鵬蓮さん。
「うっそだぁ…壊れてんでしょ」
喜び束の間、ちょっとガックリの僕。
「その時がくれば判ります」
そう言うと。
パチリとウインクする鵬蓮さんだった。
家に帰って電源の入らないスマホを手にベットに寝転ぶ僕。
何とも…。
おー喜びして損したよぉ。
仕方ない。
予定通りお小遣いを貯めて買うしかないか。
僕は半分いじけ気味で眠りについた。
数日経った。
僕たちは依然として訓練漬けの日々。
図書委員さんも依然として図書室にいるみたいなんだけど…。
そこまでは大騒ぎになってない。
ってか図書委員さんが見える人は殆んどいないし。
ただチョイチョイ不可解な事が起きるってんで。
図書室は当分、立ち入り禁止。
また隆と言えば。
図書室の事はただの事故だと思ってるみたい。
ただあれ以来、図書室での怪異の事は口にしなくなり。
新しいパンチラスポットの発見に余念がないみたい。
僕も学校にいる時は平々凡々と隆に付き合い。
学校が終わると来るべきサダニシュウジとの決着。
その前には図書委員さんも何とかしなきゃね。
その為の猛特訓だった。
そして鵬蓮さんの治癒回復の力の副作用かな。
僕の体力はメキメキ上達していったんだ。