金色の双眸-23
「水！散！」
稲妻はアースの頭上で左右に散り、足元に落ちる。
轟音と飛び散る粉塵の中からアースは飛び出て、ザギの目の前に浮かぶ。
「返すぜ」
アースはニヤリと笑い、ザギの眉間にロングソードを突き刺した。
『…がっ…』
「招雷！」
そして、ロングソードを媒体に雷を思いっきり叩き込んだ。
『ぎあああぁぁああ』
凄まじい絶叫をあげのた打ちまわるザギからロングソードを抜き、床に着地する。
『貴様あぁ！』
「来いよ！長虫野郎！」
怒りの雷を纏い、ザギが突っ込んでくる。
アースはロングソードを正面に構えると、グッと足を踏ん張った。
真正面から突っ込んでくるザギとアースが激突する。
バシィィイ！！！！
『ぎ……』
「ぐ……おおああぁ！」
バチバチと火花が飛び散る中、アースが渾身の魔力をロングソードに込める。
「吹っ……飛びやがれぇぇ！！」
アースは怒号と共にロングソードを振り下ろした。
『ぐがああぁぁああ！』
ザギは頭を真っ二つに割られ、そこからビシビシと全身にヒビが広がっていく。
「爆！！」
ドゴォォン！！
アースの呪文にザギは内側から大爆発を起こし、光の粒となって消失した。
「ザギ！？」
男が目を見開いて光の粒を見つめるなか、キャラはもう片方の腕にも手をかけた。
「なんだ、蛇野郎がいねぇと何もできないとか……ナシだよなぁ？」
そんなんじゃいたぶり甲斐がない、とキャラは言う。
「なあ？」
ゴキュッ
「うがあっ」
「こんなもんじゃ済まねぇよ？」
キャラはロングソードを持って近づくアースに、それを寄越せと手を差し出す。
アースは黙ってロングソードの柄をキャラに向けた。
「死なねぇ程度にしといてやるよ」
キャラはロングソードを受け取ると、男の脇腹に思いっきり突き刺した。