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冥界ハンターズ/愛しのお菊ちゃん2
【ファンタジー 官能小説】

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スタートの時-10

「そう言った場合も想定されますが、その場合は逃げるか…私どもが」
“守ってあげる”って感じ鵬蓮さんの瞳。

「いや僕だって強くならなきゃ!」
なんて気合いを入れる僕だけどさ。
裸見たさに裸の女の子の幽霊さんに会いに行って。
コテンパンに逆襲されたなんて言える雰囲気じゃないよね。
本堂の中の雰囲気。

「判りました…運動できるような格好はお持ちですか?」
幸い深くは追求しない鵬蓮さん。
僕のスクールバックを見つめている。

「うん!学校のジャージなら!」

こうして僕も鵬蓮さんと同じジャージ姿になった。


「はひぃ…はひぃ…はひぃ…ちょ…ちょっと」
息が上がり目が回りそうな僕。
フラフラになりながら鵬蓮さんの小さめだけど、プリッと形のいいお尻について行くのやっと。

「まだ1キロぐらいですよ」
息を全く乱す事なくチラッと僕の方を振り返る鵬蓮さん。

そう!強くなりたい僕は鵬蓮さんの肉体鍛練に付き合う事になったんだけど。
のっけから約10キロのジョギングだってぇ!!
僕だよ!
運動なんて苦手に決まってんじゃん。
その僕がいきなり10キロのジョギングなんて…。

僕の前方で振り返りながら足踏みして待つ鵬蓮さん。

「ま…待って…待って」
汗まみれ、ヘロヘロの僕。
倒れる寸前で鵬蓮にやっと追いついたけど。

「男の子でしょ!しっかりなさい!」
わ!鵬蓮さんってばスパルタだ。

「ゼェー、だ、ゼェー、だ…だって…ゼイ」
呼吸すら困難な僕。
鵬蓮さんの横で両膝に手をついて、やっと立ってるような状況。

「ゴール地点の公園では俊樹さんの大好きなエッチな肉体鍛練をする予定ですが」
至ってクールな顔の鵬蓮さん。

けどさ。
そのクールな顔でさ。
すっごく嬉しい事言わなかった?
お菊ちゃんの手前もあるけど…肉体鍛練なら仕方ないし。
思わぬニンジンをぶら下げられ。
ヘロヘロの顔にスケベったらしい笑みを浮かべて前を向く僕。
「ゼェー、ゼェー、は…走る!ゼェー」
よろけながらも再び走りだす僕。

こーして僕は涼しげな顔の鵬蓮さんと一緒に10キロもの道程を走りきった。



「あひゃぁぁぁっ!つ…着いたぁ!」
大きな森林公園の奥、立ち木に囲まれた芝生の上にヘタリ込む僕。

その僕を見下ろす鵬蓮さん。
驚くはその体力。
僅かに汗こそかいてはいる物の息が上がってる様子は一切ない。


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