Angel and Devil-3
〜第2章〜
力
黒咲が転校してきて2週間たった、オレはいつもと同じ学校からの帰り道、だけどなにかが違ってた…
「たっく…なんなんだこの感じ、腹立つなぁ。出てこいよ!!」
物影からてできたのは、決して人と呼べるものではなかった、巨大な蜘蛛のような、とにかくなにかわからないものだった。
「魔物?」
なぜだろう?じぃちゃんの話を思い出した
「嘘だろ、あんなの迷信じゃなかったのかよ!!」
逃げ惑うオレを容赦なく魔物は襲ってくる。
「くそっなんなんだよ!!」
もう逃げられない、魔物が鋭い爪を上げた瞬間、グサッ!!醜い悲鳴と共に魔物が消えた。
「あなたまだ覚醒してないの?」
なにがなんだかわからなかった。
「覚醒?っていうか転校生??」
オレの目の前にいるのは2週間前に転校生してきた黒咲桜だった。
「あなた本当になんの力もないの?」黒く清んだ瞳でまじまじと見つめられる。
「力ってなんだよ?っていうかさっきのなに??」
さっきから質問責めだ…
「さっきのは悪魔の生んだ邪心の塊、魔物よ、あなた知ってるでしょ?」
そんな馬鹿なあれは……
「あれは作り話だろ?」
「あれは事実よ、あなたも見たでしょ?自分の目で見たものも疑うの?」
まさかじぃちゃんの話が本当だったなんて……
「じゃあさ"力"ってなんなんだよ」
「"力"っていうのはねぇ…」
彼女はオレから数歩下がってゆっくりと目を閉じた……、彼女の体は眩しいほどの白い光りに包まれた。そして彼女は白銀の鎧を見にまといに背中から白い翼を生やしていた。その姿はまるで天使のようだった…
「これが私の"力"よ」