Crimson in the Darkness -再会-V-3
「それがどうした?」
《その匂いは別の悪魔を引き寄せる。この街にいる限りは大丈夫だけど、外に出たら気を付けな》
「そうか。解った」
悪魔の匂いは悪魔を引き寄せる。リーはその匂いを嗅ぎ分けるのか。
《ケッ! アッサリしてんな。ガキが色気付きやがって。お前、あのダンピールのガキ追い掛けて来たんだろ》
なっ……。
「はっ!? 何で知ってんだよっ」
《リアナが言ってたぞ。子供だって言っておきながら、眼はちゃんと一人前の女として見てるってな》
「あの女っ 余計なコトばっか言いやがって」
ペラペラと樹にまで喋るか、普通!?
《ケケケッ 面白れぇな。人間ってのはよぉ。ガキだ大人だ、オレサマからすりゃどいつもガキだってのに、下らねぇモンに縛られやがる。でも、忘れんなよ。人間と半魔、色んなモンに左右される。難しいぜ》
小さく葉が揺れた。
「もう十分に考えた。答えも覚悟も出来てる。アイツを守る。そう決めた」
想いも全て、この2年で十分に、イヤと言うほど自覚した。