Purple ecstasy-9
そうこうするうちに応急処理も終わったが、この状態ではすぐには歩いて入り江の上にまで上がるのはかなり困難を伴うだろう。
「一応応急処理はしておいたが、すぐに歩くのはやめておいた方がいいな。
もし貴女が問題なければ、私が貴女を背負って上まで行き、それからタクシーを呼びたいと思うが」
「・・・宜しいのですか?」
「これでも体力には自信あるんでね」
その言葉にルールーは無言で頷く。
ラグナは彼女の傍らに片膝をついて背中を向ける。
ルールーはそろそろと彼の側ににじり寄り、両手を添えながらゆっくり体重をもたせかけた。
彼女の体重が背中一杯にのしかかるのを確認すると、ラグナは両手を伸ばして彼女の身体がずれないようにしたのだが。
―――ムニュ・・・・・
「 !!!! 」
手のひら一杯に掴んだ箇所からの触感にラグナは思わず息をのみ、かつ焦った。
両手の先の、張りがあって弾力ある尻。
水着越しだが、その下にはきっと白い肌が隠れているのだろう。そして その下には・・・・。
「・・・・・」
今更あわてふためくのもばつが悪く、ラグナはそろそろと交互に尻から手を離し、彼女の両膝に持ち帰ると一歩ずつ歩き始めた。
―――ザッ、ザッ、ザッ・・・・・
砂浜から上りの山道の階段をゆっくりと登っていく。
彼女のパラソルとシートは砂浜の岩影に隠してきたが彼女は特に何も言わなかった。
身長がより少し低いくらいの長身で、(女性に失礼な話ではあるが)体重もそれなりのものかと思っていたのだが、実際に背負っていく分には殆ど問題ない。
むしろ彼女の魅力的な肉体がラグナに密着していることが問題だともいえるのだが。
両手を持ち換えたとはいえ未だに手のひらには彼女の肌の感触が健在だ。
前に進むラグナの耳元に濡れた黒髪が垂れ下がり、身体が揺れるたびにサラサラとの頬に当たるのがこそばゆい。