投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

Purple woman
【二次創作 官能小説】

Purple womanの最初へ Purple woman 29 Purple woman 31 Purple womanの最後へ

Purple ecstasy-30

§§§§§§§§§§§§

―――ルールーと別れてホテルに戻ったラグナは最後の夜をホテルのバーで過ごした。

前回と同じカウンターの隅に座を占め、
めくるめく2日間を思い返してみると、
夢だったのか現実だったのか判然としない、何とも複雑な気分だった。




そんなラグナの前にスッとカクテル入りのグラスが差し出される。


「マスター、注文は・・・・・」


「サービスですよ」



老マスターはラグナの気持ちを見透かしたかのように諭すような口調で呟く。


「夢だったんですよ。束の間の甘美な夢です。・・・いつまでも引きずらずに、一息に飲み干して“良い思い出"になさることですな」



「・・・良い思い出、ね」


自分自身に言い聞かせるようにその一言を口に出し、
ラグナは目の前のグラスを手にとると、中身を味わう間もなく一気にそれを飲み干した。


ゴクリと音をたてて中身を飲み干した後、口の中には花を思わせる“甘い味わい"、そしてわずかな“苦味"が残っていた――――





************


―――ビサイド空港・搭乗口



『・・・行きの飛行機にご搭乗のお客様は、20分前までに搭乗手続きをお済ませください。繰り返します――――』



空港では聞きなれたアナウンスが流れ、
人混みでごったがえす中をラグナはバックを片手に指定の搭乗口に向かって歩いていた。



3日前に空港に降り立った時とは反対側になる搭乗口に近づいた時、

ラグナは出迎える人の一団の中にルールーの姿を見出だす。
自然とラグナの足は止まり、彼女に対して無意識にも視線を走らせるが、彼女はその視線に気づく様子もない。

やがて飛行機から続々と降りてきた人の波の中から、以前見たことのあるがっしりとした男が飛び出してきた。

それに合わせて、その一団の中から歓声が沸き起こった。



Purple womanの最初へ Purple woman 29 Purple woman 31 Purple womanの最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前