Crimson in the Darkness -再会-U-5
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それほどの時間は経ってないと思う。
少しするとリーが家の中から出てきた。どことなく不満そうではあるけど。
「……何しに来たんだよ」
視線を逸らしたまま、リーは小さな声で訊ねてきた。
「リーに言わなきゃいけないことがある」
そう答えるとリーは青い目を見開いて、顔を跳ね上げた。
「……まだ……あれ以上に言うことあるの…?」
あれ以上……『二度とオレの目の前に現れるな』とリーを切り捨てたことを言ってるんだろうか。そうじゃないけど、そう思われても仕方ないことをしたのはオレだ。
「……違うんだ。……ごめんな」
「……な、にが……?」
今は謝るしか出来ない。それ以上を伝えても、きっと今は伝わらないだろうから。