淫夢の舌ざわり-2
「怒んなくてもいいじゃん、見られてマズい事でもしてるわけじゃないんだから…」
「そういう問題じゃなくて、プライバシーっ!」
どこの誰が教えるものだか日に日に生意気さが増していく。
私は時々、母になったような気になって弟の性格を案じてしまう事がある。
「…で、何だよ?」
訝しげに応対するけど、今ごろ私が来る理由はちゃんと知っていて嬉しいはずなのだ。
「ちょっと…してみようよ。」
「またぁ…もう…」
朋也のベッドに滑り込むと部屋着にしている長Tのほかに唯一身につけているショーツを脱ぎ捨ててしまう。
「ほらぁ…早く…」
「姉ちゃん舌が痺れるまでこき使うんだもん。」
そういいながらも開いた私の股間に唇を寄せて舌を這わせる朋也。
「あんたそんな事じゃダメよ。
彼女できたって悦ばせてやれないわよ。」
あぁ…この生暖かくて滑らかな舌の感触。
両脇にはみ出たひらひらを唇にふくんで引っ張り、やがて尖った舌先が花びらの中にまで忍び込んでくる。
「まんこ臭ぇよ、また風呂に入ってねぇだろ?」
「失礼ね!昨日ちゃんと入ったわよ。
それにちゃんと拭いてきたわよ。
まんこって言うなっ!」
夢の中で私を啄んだ影はたぶん弟じゃない。
前に付き合っていた男は舐め回すのが好きで、ここは元より顔から足の指まで、体中をねっとりと唾液に絡めてしまう。
それはよかったのだけれども三十も過ぎて、どこででも赤ちゃん口調で煩わしくなって別れてしまった。
同じ面倒を見る立場なら弟の方がまだ許せる…
「もう疲れちゃったの?
だらしないわね。」
剥き出しにされた陰核を舌先でなぶられて気分が昂って来だしたところで動きが止まる。
かわりに無作法な指がくにくにとそれを欠い摘まんでいる。
「なんで姉ちゃんのまんこまで面倒みなきゃならないのさ…」
「後でお口でしてあげるからちょっと我慢して続けなさいよ。
まんこって言うなってば!」
自分のまんこまで、弟に面倒みさせてるって響きに私は少し可笑しくなった。
私は口でしてもらうのが好きなのだ。
この恥美的でくすぐったいと気持ちいいの中間をいくような行為はセックス自体でオーガズムを得るよりオーラルの方が気持ちいいかも知れない。