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淫夢の舌ざわり
【近親相姦 官能小説】

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淫夢の舌ざわり-1

赤く塗った爪先が宙に跳ね上がり、それは弧を描くようにして小刻みに舞い踊りつつも、そこに伸びている肢腿の力が抜けていく…

「あぁっ…もうダメよ。
イク…イッちゃう…」

股間に貪りつく、短い頭髪を力なく掴みかかると自分自身の気分を盛り上げるように漏らした喘ぎがその虚空に投げ込まれたように響きを帯びて聴こえた。



目覚めてみて、淫靡な夢を見ていた事に気がつく。

悦楽にひとり、取り残された私は「はぁ…」と息を漏らして茂みの下をまさぐってみた。

夢を見ただけでじっとりと濡れている。
虚ろに消え去る夢の糸口をたどるようにして、自分で柔くふやけた部分を弄ってみる。

はっ!こんな事、してる場合ではない。


… … … …

事務服に身を包んで出荷予定表などを抱えてながら伝達に回っていてさえ、ずっと考えていた今朝の夢。

正確には頭から離れなかったのかも知れない。

男の触指によって開かれた局部にリアルな舌ざわりが今でも残っていそうな感がある。

私は普段、足の爪を塗ったりはしない。

久しく恋人がいないにしても思春期の物憂い少女のように、いつまでもその淫夢から離れられない自分が情けない…
案外、朋也のやつに寝込みを襲われていたのではないだろうか?

いくらなんでも、それで起きないような女などいないだろう。


「と〜もやっ!」

私には朋也という高校生の弟がいて二階の部屋、隣同士で同居している。

「何だよ、いきなり入ってくんなよ。」

「オナニーでもしてたの?」

「してねぇよ、見りゃ分かるだろ?
宿題してんだよ。」


いつの間にか生意気になってしまって、姉の私を邪険に扱う。

半分は照れているのかも知れない。

少し前までお姉ちゃんお姉ちゃんとついて回っていたくせに生意気ったらありゃしない…
生意気だから使える事もあるんだけれど。


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