ペナルティ・ゲーム2-2
「…うっ…。」
「フフフッ…。やっぱりねぇ。康太君は恥ずかしい姿見られて感じちゃう、ヘンタイさんだもんね〜?アハハッ!」
「そんなっ!違うよっ!た、ただこの前の仕返しを…。」
「康太君、あの日から増えたんじゃないの?」
恵理は康太の言い訳など、全く聞こうとしない。恵理はあっさりと、会話の主導権を握ってしまった。
「増えた?って何が…?」
恵理はニヤニヤしながらそっと答えた。
「オナニーの回数。」
「…!…」
康太の顔から血の気が引いていく。この家庭教師は何でそんな事を知っているのか。いや、そんな事、彼女が知っている訳がない。すぐに否定すればバレずに済んだかも知れなかったが、康太は明らかに動揺し、つい顔を逸らしてしまった。
「あ〜!やっぱりねぇ!アハハッ!康太君のエッチィ〜!」
康太は顔を真っ赤にして黙っている。
「あ〜、ゴメンね。ちょっといじわるし過ぎちゃったかな。まぁ、健全な高校生ならしちゃうわよね。」
「…う〜。それで、どうなの?リベンジのチャンス、くれる?」
「…ん〜。わかったわ。やりましょう。」
「よ〜し、頑張るぞ!」
「でも、この前と同じじゃつまらないから、勝負の形を変えましょう。」
「?どうするの?」
「私の教え子で、康太君と同じ学校の子がいるのよ。その子と点数を競うのよ。」
「え〜?そいつ誰?頭いいの?」
「康太君と同じクラスの、鈴木 静香ちゃんよ。」
「マジで!?あいつかなり頭いいじゃん!キツいよ〜!」
「大丈夫!英語だけなら勝負になるわよ。康太君、かなりできるようになってくれたし。彼女には勝負の事も伏せておくから。」
「でもなぁ…。」
「イヤならこの勝負、やめるけど?」
「や…やるよ!それでいいから!」
「よし、で、負けた方は…」
「相手の言う事を何でも聞く!」
「じゃあ、頑張ってね!」
こうして2人の再戦が決定した。しかし今度の勝負にはもう1人、攻略しなければならない相手がいる。鈴木 静香。クラスでも、いや、校内でも成績優秀で有名な彼女に勝つのは、容易な事ではない。だが、恵理のお墨付きもあり、英語だけなら勝負になるかも知れない。康太はそれを信じて試験に挑むしかなかった。
一方、恵理は既に罰ゲームのシナリオを考え始めていた。康太を弄ぶ光景を想像しながら…。