EP.6「おめでと。ホントに、おめでとう」-8
「ちょ・・・駄目っ!」
スウェットを潜ろうとした信之介の手を掴んだ。
私に拒否されて嫌そうな顔をしたのを見て、もうただの弟じゃなくなったんだと気付いた。
いや、気付いたのは今じゃない。確信したと言うべきか。
「痛くしないよ、姉ちゃん。大丈夫、多分」
「お前の多分はあてにならねえんだよ・・・」
責めてくる、求めてくるのは私とどうしてもエッチしたいからかな。
それとも、退いたらもう何も出来なくなると自分で分かってるから?
(くぁ・・・っ!)
ショーツの上から信之介の指が私のその部分を押さえてきた。
爪を当てて、割れ目を穿ってほぐす様になぞってくる。
他の部分は何もせず、そこだけを集中的に責めてきた。
「・・・な?痛くないだろ」
「うざい、どうだって顔すんな、く、うっ!」
悔しいけど、思ってたよりは痛くない。
中に入ってもすぐに入り口まで戻す、焦らす指がもどかしくて、声がやらしくなってしまう。
やるなら直接触れよ、馬鹿ぁ・・・
「聞こえる?姉ちゃん、もう濡れてるよ」
「・・・・・・っ」
口を結んだら、指使いが激しくなってきた。
この野郎、楽しんでるな。姉ちゃんをオモチャみたいにしやがって、くそ・・・う、あぁ・・・!
いきなり信之介がスウェットに手をかけた。
嫌な予感がして止めさせようとしたが間に合わず、一気に膝下まで脱がされてしまう。
「ほら、やっぱり」
「くぁ・・・!」
ショーツの上からまた入り口をなぞる様に触れてくる。
さっきと違って指が良く滑るのは、わざわざ見なくても分かっていた。
「姉ちゃん、パンツ脱がしてもいい?」
「・・・むしろさ、なんでスウェットと一緒に脱がさなかったわけ?」
「その方が良かったのか。怒ると思って、止めたんだけど」
強気なのか、やっぱり弱気なのかどっちなんだよ。
こんな時だけ弟になるな、まったく。
怒られない様に私の顔色を伺って、でも結局その態度が中途半端で私を怒らせる、馬鹿な弟。
「いいだろ、姉ちゃん」
「こ、こら・・・ちょっとぉ、あっ」
笑って誤魔化し、勢いだけでやろうとしている。
一歩間違えたらもう姉弟じゃなくなるっていうこんな時に、こいつ本当に何考えてんの?
信之介の指先が入り込み、つぷっという音と共に中から蜜が流れてきた。
「うわぁ・・・」
信之介は、強く息を吸い込み喉を鳴らした。
この馬鹿、そんなの見て興奮してんのか。こっちの身にもなれよ、今夜が初陣なんだぞ。
自分のカラダから見た事無い物が溢れてきて、しかもそれを弟に見られるなんて・・・・
でも、他の誰にも見てほしくないとはちょっとだけ思っている。
嬉しい訳じゃないんだけど、信之介に見られたのが最初なのはそんなに嫌じゃなかった。