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みどり
【姉弟相姦 官能小説】

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EP.5「な、なんですと?!」-6

<Shinnosuke's Side>

さて、どうしたらいいのだろうか?
話によると今夜、高梨さんの家族はいないらしい。
そして俺は今、彼女の家に呼ばれて、リビングで出されたコーヒーを啜っている。
コーヒーのブラックは苦手なはずだったんだが躊躇せず飲んでいるので、恐らく緊張しているのだろう。
味も匂いもまったく分からない。感じる事は出来るが、苦手なものだと認識出来ていない。

先日の荒谷のアホ発言のせいで、余計に緊張している。
いやいや待ちなさい、たかが家に誘われたくらいで、そ、そんなのって有り得ません。
それに早くないか?付き合い始めたのは2学期の初めだぞ。
そりゃあ、いつもぐいぐい引っ張ってくれる人だったけど。
尻に敷かれているんだと園田につっこまれたが、確かにそうかもしれない。
もう今更俺が先導しようにも高梨さんはそれを認めないだろう。
俺にだってそんなつもりは無いから。

レンタルしてきた映画のDVDを並んで座りながら見ていた。
活発で快活な彼女らしい、アクションものだ。
物語は丁度クライマックスの手前で、ヒーローがボスの部屋の中で対峙している場面だった。
激しいラストバトルが繰り広げられる、嵐の前の静けさみたいな部分だ。

(・・・あっ)

高梨さんが俺の手を握ってきた。
込められた力の強さから、緊張しているのが伝わってくる。
でも、それは間もなく来るアクションシーンへの期待であって、俺の緊張とは別物だろうな。

正直言うと最初はラブストーリーの方が雰囲気が出ると思ったが、高梨さんに負けてこの映画にしたのだ。
今では正解だったと思っている。

固唾を飲んで見守る中、ついにヒーローとボスの戦いが始まった。

足を鞭の様にしならせボスの脇腹に叩きつけ、すかさず振り上げたかと思ったら今度は斧の如く脳天に振り下ろした。
高梨さんは目を輝かせて戦いに見入っていたが、やがてボスの反撃でヒーローが押され始めると、次第に握る手の力が強くなってきた。
ついに窓際まで追い詰められた時、口を開いたまま今にも叫びそうな顔で固まっている。

俺は、真剣にヒーローの逆転を祈る彼女の姿に惹かれていた。

ピンチは終わり、流れる様なアクションでボスに次々と攻撃をたたき込んでいく。
やがてとどめのハイキックを顔面に食らい、窓ガラスをぶち破って落ちていくボス。
捕われていたヒロインを救い出し、2人は熱い抱擁をしながら、唇が静かに重なり・・・

「・・・岡山くん」

高梨さんがこつん、と肩に頭を乗せてきた。
その重みや髪の匂いに思わず胸が高鳴ってしまい、どうしたらいいか戸惑いながら顔を向ける。


こうしてるとまるで映画の中の、キスをしているヒーロー達みたいだ。
俺はあんなに格好良くないけど・・・
普段は良い意味で男っぽい高梨さんが、とても可愛く見えた。
微動だにしない俺をよそに彼女は肩に乗せていた頭を上げて、顔を近付けて・・・



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