EP.5「な、なんですと?!」-10
「い、いくよ、俺・・・もうっ、はぁあああ・・・・」
「んぅぅ・・・ぁ、ぁぁあ・・・・・・!!」
ゴムの中に射精するのとほぼ同時に、高梨さんは体を強張らせて、数回強く腰が跳ねた。
「・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・」
次に何を話したら良いのか分からず、互いにまだ荒い呼吸の音を聞いていた。
画面は、借りてきた映画のトップメニューを映していた。
「・・・岡山くん」
高梨さんは俺に呼び掛け、にこっと笑った。
いつも見ていたあの笑顔をまた見せてくれたんだ。
ちょっと前まで別人みたいになっていたけど、それを見て俺は、普段の彼女が戻ってきたと感じた。
「びっくりさせてごめん」
「い、いや、別に」
「・・・ちょっと早かったかなぁ、私達」
それは、俺には答えられなかった。
この行為に及んだが早いのか遅いのか、正しいかそうじゃないか、どう判断したらいいか分からない。
間違ってなんかいない、多分。
・・・血の繋がらない相手とエッチするのが、正しくないなんて事があるはずないんだ−