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見習い魔女の一日
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見習い魔女の一日-3

3 「ちょっと!気がつきなさい!」
セアラはぺちぺちと男の子の頬を叩いた。
「う…痛い…」
男の子は目を開けて、セアラを見た。そしてしばらくしてから、
「そっか…僕は死んだのか…だから死神が僕の目の前にいるんだ…」
などとほざいた。
「きーっ!なんですってぇぇ〜!!」
−数秒後。彼の頭にたんこぶが1つ出来たことはいうまでもない。
「あの…、どうもありがとうございました。」
男の子はぺこりと頭を下げる。
「もぅ…2度とあんな危なっかしいことしないでよっ!」
「はい…反省してます。でも、あんなことが出来るなんて、お姉さんは凄いや!」
男の子は尊敬の眼差しでセアラを見つめた。セアラは照れて頭をぽりぽりかく。
「ま、魔女の見習いだしね…っ。これくらいはできるわよ。ふんっ……って、あれ?なんか、大事なことを忘れている様な…?」
たっぷり3秒の沈黙。
「あ゛〜〜ッ!!」
急いで時計台を見る。3時5分。販売開始は3時である。ダメだ…、今から行っても、間に合わない。
セアラは、がっくりと膝をついた。
「あぁ、私のあんパンがぁ〜……」
その時セアラは、さっきまで全速力で飛ばしてきた私の苦労は、一体なんだったのだろう…?、と深く思ったのであった。

<END>


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