夢幻の杜-5
「アクア」
「な〜に?」
「…ごめん。嫌だったら言って」
何が?って言おうとしたそれよりも一瞬、早く。
「――ふむ…ぅっ」
唇が塞がれる。
柔らかな、カランの唇で。
「…ん…ぁ」
驚いたのも束の間、離れると思った唇は、そのまま舌でなぞられる。
「カ…ラ……ぁ…」
頭が、ぼぅとする。
その間にも、カランの舌は私の唇から歯の内側へと侵入し、やがて絡まる…私の舌と。
「ふぅ…んあぁ」
やだ、どうしよう。
身体が…おかしい。
全身が火照って、熱い。
「アクア…」
「あっ――ひゃぁ…み…み!?」
カランの舌が、私の耳までなぞる。
舐める。
「あぁ…!」
ダメ、なんだか身体中が敏感になっちゃってる。
これ以上触られたら…私、もう…。
「――あ、カラン!!」
冷たくて大きなカランの手が、ドレスの合わせ目から私の胸にたどり着く。
「あぁ、そん…な……」
「かわいい、アクア。乳首、すごいコリコリだよ…」
「あん!…ダメ、カラン、舐めちゃ…」
カランの指が、舌が、私の胸を這い回って。
尖りきった両胸の頂を舐めて、吸って、噛んで。
強く揉まれては形を変え、赤く染まる肌。
あぁ、どうしよう。
…気持ち、いい…!!
「ハァ…ハァ。アクア…柔らかい…」
カラン、息が荒い。
カランも、気持ちいいのかな?
「んあぁ…はぁ…あ…!」
いやだ、私。
あそこが、熱くてジュンジュンしてきちゃった。
なんだろう、このカンジ。
こんなの、カランにバレたら恥ずかしい!
はしたない女だって思われちゃう。
――それなのに!
「あ、カラン!…そこはダメ…汚い…」
カランの長い指が、下着の上からそこに触れた。
すでにグチュグチュに溶けてしまっている、私の秘密に。
「あぁ、すごい…アクア。下着の上からでも、こんなに濡れてるのがわかる」
「いゃ…やだ…!」
どうして?
私のあそこ、こんな…お、お漏らししたみたいになっちゃってるの?
カランに胸をいじられて、気持ち良くて…もっと触ってほしいと思ったけれど、こんなになっちゃうなんて、恥ずかしすぎる!
「アクア?…もしかして、こういうことするの…初めて?」
混乱して顔を覆った私の両手をゆっくり解きながら、カランは驚いたように尋ねてきた。
「は、初めてに決まってるじゃない!」
一応、これがどういう行為なのかくらいは私だって知ってるわよ。
乳母のロータスから、耳タコになるくらい『男女の営みの意義と手順』については聞かされてきたもの。
でも、こんな恥ずかしさは…気持ちよさは、知らなかったの。