初夏のすれ違い / ココロ編-5
「…いいよ、お兄ちゃん」
『どれにしたの』
「えと…パール色がかった水色の…」
『ふぅん、アレね…
さては、あ〜この今の気分は、ズリズリこすられたいんだな?』
「…ふぇ?」
『それを選ぶってことは、奥を突かれるより、太さが欲しいんだろ?
一番太いやつだもんな?』
…そうなのだろうか。
3、4種類あるバイブ。
無意識に手に取ったつもりだけれど。
『オレのも、ガッチガチに太くなってるぜ?
さぁ、パンツ脱いで。
…ちゃんと挿入れられるか?
あぁ、見てぇな…亜紀子にズブズブ入ってくトコ…
妹のおま○こが、だんだん拡がってくトコ…』
「っく、ぅふぁっ、…んあぁん!」
『あぁ…いい声だ…
あ〜こ、やらしい…電話しながらオナってる』
ぎゅっと目をつぶって、自分の部屋にいることを忘れようとする。
代わりに目に浮かんだのは…今日のラブホ?
「あぁっ…いや…」
『気持ちいいんだろ?
もっと、バイブを動かせ、亜紀子っ…!』
閉じたまぶたの裏に浮かぶ光景と、耳から与えられる情報が一致しない。
違和感…おかしい、声が違う、呼び方が違う…!
『オレに聞こえるように出し入れしてみろ…!
兄ちゃんに、じゅぶじゅぶ、いやらしい音を聞かせるんだ、あ〜こ!』
「あぁん、やぁっ!」
『くぅっ、妹のあえぎ声、やばいっ…!
イきそうだ…!
あ〜こ、一緒にイけ!
いいな、亜紀子っ、
…オレのモンだっ…!』
「ひっ…!
いやああぁぁっ…!」