「赤い風見鶏」-1
「あぁんっ!そんな深く突いちゃ…あぁっ!」
その日、舞は蕾(※まだ初潮を迎えていない少女)に案内されて姐姫の部屋の前に来ていた。
「ねぇ、ミルちゃん。こんな声が聞こえるのはお客さんが来てるんじゃないかしら…」
舞の言葉に、この部屋付きの蕾である海松(みる)は首を振った。
「『構わない』と申し遣っております。どうぞお入りください」
その強い眸には有無を言わさぬ様子があって舞は渋々と扉を開けた。
案の定、部屋の女主人に覆い被さる男の広い背中が見て取れる。
こちらを振り向いたその男の姿を見て舞は息を飲んだ。
「…取り込み中だ」
冷たい双眸で舞を射すくめた男は、この見世の主であった。
「し、失礼しました!」
慌てて襖を閉める舞の目に、楼主の下で薄く笑う睡蓮の姿が映った。
「さっきはごめんなさいね」
改めて招かれた部屋の中で、舞は睡蓮から謝罪の言葉を聞かされた。
しかし、天蓋付きのベッドに腰掛け、床に座る舞を見下ろしている睡蓮からは“悪い”と言う気持ちは感じられない。
「い、いえ。あの…急なことで驚いてしまって…」
しどろもどろに言い訳をする舞を宛然として見つめていた睡蓮は、その可憐な口から信じられないような言葉を吐いた。
「私と楼主様を見て、貴女は雌犬みたいにはしたなく濡れたんでしょう?」
男を惑わすような、男を悦ばすためだけに作られたベビードールを身に纏い、この見世の女王は舞を侮蔑する。
「ほら、ココを舐めなさいよ。普段は餓えた雌犬みたいに男のをしゃぶってるんでしょう?」
そう言って睡蓮は下着の裾を捲り上げる。薄いピンクにポッテリと色づいた睡蓮の蜜部は、先程までの情事の名残を示すかのように艶めきながら一筋の白濁液を垂れ流していた。
「ほら、どうしたの?さっさとしなさいよ!」
強い調子で促され、舞はフラフラと睡蓮の足下にひざまずく。
その魅惑的なピンクの襞からこぼれ落ちる白濁は、楼主から排出されたものに違いない。
「そう。その可憐な舌を出してゆっくりと舐めるの」
甘く囁くその声は、舞の思考を朦朧とさせる。
導かれるがままに舌を出すと舞は泉の淵へと舌を伸ばした。