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みだ★ゆめ
【ファンタジー 官能小説】

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2・キノウの怖さが消ユ-3

「一人前のサキュバスになるとどうなるんだ?」
『成人の証として、羽根と尻尾が生えてくるの。外見も少し大人っぽくなるかな』
「見た目が変わるのか。でも、それだけか?」
『もっと強い魔法が使える様になるの。だから、友達はみんな張り切ってるんだけど・・・』

リリスはカップを置いて、俯いてしまった。
気になってたから聞いたんだが・・・何かまずい事を尋ねちまったか?

『怖いんだ、どうなっちゃうか分からないから』
「化け物みたいな姿になっちまうのか」
『・・・それは、無い。でも、自分の一人前になった姿、想像出来ないんだ・・・』

その姿は、すっかり元気を無くして弱々しかった。
自分からもっと頑張りたいと言ってきたのに、あれは一体何だったんだ?
俺は人間だから、自分の姿が変わってしまう事に対する気持ちは、よく分からない。
でもリリスが怖がるのはちょっと分かる気がする。
俺も大人になる事に不安を抱いてた時があったが、それは悪魔だって同じなのか。

『リリスはちょっと怖がりすぎだよ。いつまでも子供のままじゃいられないんだから』
『ラウムには分かんないよ。カラスだもんね』
『うるさい、カラスって言うな!ちゃんと名前で呼べよ!』
『かあー、かあー。カラスの鳴き声〜』

ラウムと話したおかげか、すぐにいつものリリスに戻った。
そのつもりは無いと思うが気まずい空気になったのをフォローさせたみたいで、ちょっと申し訳ないな。


「なあ、リリス・・・」


ラウムをからかっているリリスを後ろから抱き締めた。

『いきなり何するの隆一、ちょっとどこ触ってんの!』
「怖がってばかりじゃ何も出来ないぞ。俺はお前の変わった姿を見てみたい」
『や、やだ・・・痛いってば、やめてよ!』

リリスが二の足を踏んでいる気持ちを理解している、つもりだ。
だが思いやり以上に性欲の方が強いらしく、手がその豊かな乳房を揉みしだいている。

10日前よりは今の方が、リリスとエッチしたいという欲求は強くなった気がしてならない。
これは、サキュバスとして一歩前進したんじゃないだろうか。
経験を積めば色気が出てきて男の性欲を掻き立てる、とラウムが言ってたが、正にその通り。

『お、始まったね。じゃあおれは寝床に戻ってるよ』
『こら、ラウム、何でいつも助けないのよ?!』
『そんな必要は無いからさ。隆一は優しいしね』
『どこが・・・んっ!うう、はあん、ああっ』

我ながら優しいというのは語弊があると思う。
だが、リリスに乱暴はしないのでやっぱり間違ってはいないか。
この行為は例え一回といえどサキュバスにとっては大事な筈だ。

『やめて、隆一やめてよ!そんなに強くしたら、痣になっちゃう!』

だがリリスは相変わらず嫌がってばかりだ。
本当にそれでいいのか?不安なままでいつまでも過ごすつもりなのか。
俺は別に、ただやりたいだけじゃない。
どうせ大人に、一人前になるなら胸を張ってなってほしいんだ。

私はサキュバスなんだって自分の口で言える様になってほしい。

出会って間もないのに期待しすぎかな?
でも、リリス自ら頑張ろうとしたのを信じたい。
・・・変だな、何でこんな事を思うんだろう。今は性欲の方が強いが、そういう思いがあるのは確かだ。


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