異界幻想ゼヴ・エザカール-20
「その……教えてもらっても、いいですか?」
すっと、フラウの目が狭まった。
「そうね……いいわよ」
フラウは、体勢を変える。
ベッドの縁に腰掛けると、深花へ自分の前にひざまづくよう指示した。
「たぶん、この体勢がお互い一番楽でしょう」
言われた通りにフラウの前へひざまづいて頭を太股の間に割り込ませると、目の前に肉棒が差し出される。
「扱いは、優しくね。あなただって、痛くされた事はないでしょう?」
「はい」
「咥える……のは抵抗あるでしょうから、まずは舐めてみて」
咥える。
口の中に、生殖器を受け入れる。
卑猥な印象を受ける単語に、深花は身震いした。
気を取り直して、大きく膨れた先端に唇を付ける。
熱い。
自分の唇との温度差に驚くが……口を開けて舌を出し、割れ目の部分を優しく舐める。
「そう……唾液でぬるぬるになるくらいに周りを舐めて。吸ったり筋をたどったり……あん、上手じゃない」
自分の乳首をいじりながら、フラウは深花にテクニックを教え込む。
「たまにこっちを見上げて。見ながら先っぽを咥えて、思いきり吸い上げるの。ああ……!」
深花は肉茎の根元を手で支え、教えられた通りに亀頭を吸引する。
「そっ……そのまま、咥えて……!」
エラを吸いながら裏の部分を舌で刺激するという技巧まで凝らされ、深花の心にためらいがない事が窺える。
「顔を上下させて……舌を休ませないで。咥える角度も変える。単調にならないように変化をつける事」
フラウの指導には熱がこもり、いきり立った肉棒は先端から絶え間なく粘液が溢れ出して快感の度合いを深花に伝える。
「ん、あぁ……!」
やがて、堪え切れなくなったのだろう。
肉棒に吸い付いて離れない深花を引き剥がすと、何度も深呼吸する。
「……顎が……」
フラウの深呼吸と同時に深花も肺に酸素を取り入れようと息をしていたのだが、夢中になっていたせいで気づかなかった事に気づく。
顎を中心に口周り全体が、痺れるように疲労している。
「最初は……あたしは全然好きじゃなかったけれど、お好みの人が多かったやり方で終わらせるわね」
射精を遅らせるのは無駄と判断したか、フラウは肉棒を深花の眼前に突き付ける。
「入らないように目を閉じて」
警告すると、淫棒を扱き出す。
擦り始めていくらもしないうちに、いきり立った男根は弾けた。
眉間の下辺りを中心に、顔中を白い粘液が穢す。
精液の匂いが、鼻腔に満ちた。
「あー……こうして見ると、妙に興奮するわねぇ」
先程額に当ててもらっていたおしぼりが、丁寧に顔を拭う。
「したくなる気持ちが分かるわぁ」
拭き残した分は、フラウの舌が舐め取った。
「目、開けていいわよ」
許可が下りてから、深花は目を開ける。
「こんな可愛い顔を自分ので穢すって、背筋がゾクゾクするわ」
拭き取りは終わったのに、フラウは延々と顔中を舐めている。
「あ、あの……」
居心地が悪くなって身じろぎすると、さすがに舐め回すのは終わった。
しかし、今度は手が所嫌わず撫でている。
「気持ちよくしてもらったんですもの。たーっぷりお礼しないとね」
唇にキスすると、フラウは深花を組み敷いた。
フラウの指先が、深花の淫唇を割った。
どろり、と愛液が溢れ出す。
「あらあら」
初めての経験に興奮しきっているのが分かり、フラウはくすくす笑う。